大将に殉じた男の胸中とは――。巨人・原辰徳監督(65)の電撃辞任に伴い、大久保博元打撃チーフコーチ(56)が7日に自らも退団する意向を表明した。異例となる自身のユーチューブでの〝報告〟となったのはなぜなのか。自ら推進したアーリーワークなどの成果をはじめ、果たせなかったV奪回を託す阿部慎之助新監督(44)への思いを激白した。

 ――ユーチューブによる退団表明は異例

 大久保コーチ この日の新聞に自分の退団の記事が出ると聞いて。(動画編集を行っている)息子と相談して決めました。何よりも自分の言葉でフォロワーの皆さんに思いを伝えたかったんです。

 ――動画内では原監督への思いを語った

 大久保コーチ 原監督からは「辞める必要はない」と言ってもらえたけど、自分の中にその選択肢はなかったです。監督に呼ばれてきたわけですから。

 ――アーリーワーク、15種類のケース打撃の成果は

 大久保コーチ 若手を中心にバットを振る力はついたと思います。ただ、ケース打撃はシーズン終盤まで試合の中でほとんどできていなかった。やっぱり1年ではなかなか身につかない。3年続けて初めて成果が出ると思います。

 ――チームの打撃成績は好調でもリーグ4位。原因は

 大久保コーチ チーム打率(2割5分2厘)と本塁打(164本)でセ・リーグで打撃の2冠にはなった。だけど、得点(523点)が(セで)3位だったことは反省しないといけない。いかに効率よく得点できるかを突き詰める必要があったと思います。

 ――管轄外ではあるが、投手陣の課題も感じたか

 大久保コーチ やっぱりバッテリー中心の守りの野球が理想。黄金時代の西武もまず投手陣がしっかりしていました。原監督も17年間監督をやられているので当然、それは分かっています。編成段階でそれだけの投手をそろえられるかどうかが大事になります。

 ――わずか1年での退団。やり残したことは

 大久保コーチ それはまったくないです。1日1日、今日死んでもいいと思って生きているので。

 ――2015年に楽天の監督を辞めた時との心境の違いは

 大久保コーチ それは全然違いますね。あの時はコーチ、選手に申し訳ないという思いのほうが強かった。今回は原監督と一緒にファンに対して責任を取るということ。一緒に切腹できたわけだから、自分にとってこれ以上のことはないですよ。

 ――今季は優勝した阪神に6勝18敗1分け。何が必要か

 大久保コーチ しっかり1、2番を固めること。DHがないわけだから、出塁率が重要になってくる。打てなくても球数を投げさせる。1、2番が3球で終わってはなかなか相手にとって嫌な攻撃にならないですから。あと阿部新監督は3年契約だそうだけど、一軍に21年の終盤から3年間いたわけだから、来季は監督4年目という気持ちで頑張ってほしいと思います。

 ――野球界での夢はあるか

 大久保コーチ 自分はまた経営者に戻りますけど、考えてみれば野球界では自分はずっと雇われの身だった。次は12球団のオーナーになってみたいな。ガハハッ。