広島・秋山翔吾外野手(35)が18日の中日戦(バンテリン)で8月3日のDeNA戦(マツダ)以来となるマルチ安打をマークした。

 8月に右ふくらはぎ痛で戦列を離れ、復帰後も打撃不振の続いていた安打製造機に復調の兆しが見えてきた。大混戦となったこの日は0―6から一挙6点を奪った7回に二死一、三塁から3番手左腕・斎藤のスライダーを右前へ運び、8月8日のヤクルト戦(神宮)以来となる打点をマーク。7―7の延長11回には一死走者なしから8番手右腕・勝野のフォークを左前にはじき返した。

 秋山は16日の阪神戦で33打席ぶりのヒットを放ってから3試合連続安打。それでも「打点というより、まずヒットも出ていなかったので」と表情を崩すことはなかったが、新井監督は「状態は上がってきていると思います。(ボールの)見送り方もいいし、四球も取れている」と復調気配が出てきたとの認識を示した。

 試合は最大6点のビハインドをひっくり返しながらも9回に守護神の栗林がビシエドに同点弾を許し、最後は延長11回にイニングまたぎの7番手・大道が3連続四球による無死満塁からカリステに右前へ運ばれて7―8でサヨナラ負け。3位DeNAには2ゲーム差まで詰め寄られたが、秋山は「本当に負けられない戦いはまだ先。優勝を逃した以上、2位を目指してやっていますけど、チームは今日みたいに6点差を追いつける力もある。自分は毎日、変わらずやっていくだけです」と力を込めた。