もう堂々のセットアッパーだ。広島・島内颯太郎投手(26)が17日の中日戦(バンテリン)で2―0の8回に2番手で登板し、1イニングを無失点に抑え、今季37ホールドで2016年にジャクソンがマークした球団のシーズン最多ホールドに並び「球団記録に並べたのはすごいうれしい。そこに名前を刻めたのは光栄なこと」と喜んだ。
一死走者なしから代打ブライトに四球を与え、1番・岡林に左前打されて一、二塁のピンチを背負った。続く大島に投じた初球の149キロ直球は鋭いスイングで引っ張られるも一直に。これで二走ブライトが飛び出したため一塁の坂倉が二塁へ転送して併殺となり、結果的に無失点で切り抜けた。「ピンチをつくってから(捕手の)会沢さんに引っ張ってもらいましたし、最後の一直もサク(坂倉)に助けてもらった。野手に助けてもらっての、ここまでの数字だなと思う」と僚友への感謝を忘れなかった。
島内は九州共立大から2018年ドラフト2位で広島入りし、1年目から救援で活躍。3年目の21年は51試合に登板して0勝2敗15ホールド、防御率3・12の成績を残した。一方でもろさも同居していたが、今季は自己最多56試合に登板して2勝3敗37ホールド2セーブで防御率2・55。新井監督も「まだ終わっていないけど、島内にとっては本当に飛躍のシーズンになっていると思うし、もともとこれぐらいできるポテンシャルは持っていた。自信にしてもらいたい」と厚い信頼を寄せる。
記録への意識は特にないという。2位確保を目指すチームの中で、大事な局面を任されていることへの自覚もある。5年目右腕は「シーズン最終盤なので、ここからは気持ちも大事になってくると思う。CSに向けて短期決戦も想定してやっていかないといけない。1試合1試合、力を出し切るぐらいの気持ちでやっていきたい」と力を込めた。