単なる「ロースター整理」ではなかった。米メディア「ドジャースビート」は11日(日本時間12日)、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(53)が、キム・ヘソン内野手(金慧成=27)を26人枠に残した判断について語ったコメントをクローズアップ。既にアレックス・フリーランド内野手(24)マイナー降格は決まっていたが、指揮官の言葉からは韓国人内野手への評価と、連覇王者の厳しい競争原理がにじんだ。
ドジャースは同日、ドジャースタジアムでジャイアンツに3―9で敗れた。先発した佐々木朗希投手(24)は5回3失点でまたしても快投とはいかず、3―3の7回に救援陣が崩壊。ラファエル・デバース内野手(29)に勝ち越し押し出し四球を許すなど一挙4失点し、ナ・リーグ西地区では24勝17敗で首位パドレスを0・5ゲーム差で追う2位となった。
その重苦しい敗戦と並行して、内野の序列にも新たな線が引かれた。右脇腹痛で離脱していたムーキー・ベッツ内野手(33)が復帰し、球団はフリーランドをトリプルAへ降格。焦点は「なぜキム・ヘソンを残したのか」だった。
ロバーツ監督は「難しかった。厳しい話し合いだった」と前置きした上で、「最終的にはヘソンのパフォーマンスが上回った」と説明した。フリーランドについても、守備、プロ意識、学ぶ姿勢、打席内容を評価し、ここ10日間の出塁面にも触れた。それでも「これまでの働きを考えれば、ヘソンに少し猶予を与えるのが公平だと感じた」と明言した。
数字も、その言葉を支える。キム・ヘソンは4月にトリプルAから昇格後、ベッツ不在時に24試合で先発。11日(同12日)現在は30試合で打率2割8分2厘、1本塁打、8打点、OPS・730。俊足と守備範囲も含め、ベンチに「動き」を与える存在となっている。一方、フリーランドは33試合で打率2割3分5厘、2本塁打、OPS・646。守備面の評価は高かったが、打撃の差が判断を分けた。
ただし、キム・ヘソンの立場が保証されたわけではない。この日は内野で先発し、2打数無安打1三振。キケことエンリケ・ヘルナンデス内野手(34)が60日間の負傷者リストから復帰すれば、サンティアゴ・エスピナル内野手(31)を含め、再び枠の争いが生じる。ロバーツ監督の「公平な猶予」は、信任であると同時に次の試験でもある。大敗の陰で、キム・ヘソンは王者の内野競争を生き抜くための短くも重い時間を手にした。












