新日本プロレスのIWGP・USヘビー級王者ウィル・オスプレイ(30)が17日のノア後楽園ホール大会で、丸藤正道(43)とのスペシャルシングルマッチを制した。

 丸藤のデビュー25周年記念大会で実現したドリームマッチは、オスプレイにとって特別な思いが詰まっていた。16歳の時に丸藤の試合を映像で見て以来、憧れ続けた「ヒーロー」との初対決。フロム・コーナー・トゥ・コーナー合戦を繰り広げるなど一進一退の大激闘となったが、最後はヒドゥンブレード(後頭部へのランニングバックエルボー)からストームブレイカーをさく裂させてオスプレイに凱歌が上がった。

 オスプレイは試合後も「16歳の時からずっと自分の中でヒーローだった丸藤さんと試合ができた。こうして夢をかなえることができて、周囲に感謝しかない」と興奮冷めやらぬ様子で感激。大の日本プロレス通として知られるエディ・キングストン(米AEW)を引き合いに出し「俺と丸藤さん、エディと秋山(準)選手が組んで試合できたら面白いかもしれないな」と提案した。

 新日本の24日神戸大会では辻陽太とのUS王座V1戦を控えるなか、シリーズを1試合欠場してまでノアマットに上陸した。熱い思いはあらゆる部分に表れていた。グリーンはもともとユナイテッド・エンパイアのイメージカラーだが、この日のためにエメラルドグリーンのコスチュームを新調。本紙の取材に「ノアに対するリスペクトを示すために、そしてこのリングで〝天才〟と戦うために今回のコスチュームを用意したんだ」と説明した。

 さらに試合中には団体創始者・故三沢光晴さんの得意技だったタイガードライバーもあえて繰り出した。「あの技を使うことで丸藤さんの気持ちに火をつけたかったし、もちろん三沢さんへのリスペクトも持っているからね」。オスプレイが初めてVHSで見たノアの試合は、2005年7月東京ドーム大会で行われた三沢さんと川田利明のシングルマッチで衝撃を受けたという。今や誰もが認める世界のトップレスラーとなったオスプレイだが、この日のバックステージに限っては少年のように目を輝かせていた。