11月に現役を引退するDDTの赤井沙希(36)が、王道マットへの〝恩返し〟を誓った。

 27日昼のDDT後楽園大会では自身のデビュー10周年記念試合で男色ディーノに勝利後、夜は全日本プロレス名古屋大会にダブルヘッダー出場。坂口征夫、岡谷英樹とのトリオで保持するKO―D6人タッグ王者として、全日本プロレスTV認定6人タッグ王者のATM&大森隆男&ブラックめんそーれとのダブルタイトル戦に臨んだ。

 紅一点、存在感を見せつけた赤井はジャンピングフロントキックでATMに勝利。女子選手として初の全日本管理王座を奪取し、6人タッグ2冠王者に輝いた。「1日2試合で最初は名古屋まで着けるかなと思ったけど、坂口さんと岡谷くんがいてくれて心強かった。新幹線も楽しかった」と過酷な1日を振り返りつつ、「私の中の王道はDDTだけど、『王道』って言われてるリングも悪くないなって。3人で6本のベルトを持って帰れるなんてうれしい」と喜びを爆発させた。

 王道マットは初参戦だったが、赤井は意外なつながりを明かす。東京女子プロレスで活躍するアイドルグループ「SKE48」荒井優希とのタッグチーム名は「令和のAA砲」。全日本創業者の故ジャイアント馬場さんと、故アントニオ猪木さんの名タッグ「BI砲」が名前の由縁だ。

6人タッグ2冠王者に輝いた赤井(中)と坂口(右)、岡谷
6人タッグ2冠王者に輝いた赤井(中)と坂口(右)、岡谷

 しかも、174センチの長身を生かした技を武器とする赤井はデビュー当時、209センチの馬場さんの試合映像を見てトレーニングに励んだという。

「16文キックとビッグブーツの違いって何だろうとか。身長の大きさを生かして、どういう個性をつけていこうって思った時に馬場さんの試合を見て研究してました」

 ベルトを手にしたことで、全日王者としての自覚も芽生えた。「プロレスっていう文化を長い間守ってきてくださった感謝を込めて、どんどんこのベルトの価値も上げる」と決意を述べた。

 もちろん、まだまだ強さを追求する。「引退までの残りの2か月半で私のボディーがベルトで見えなくなるぐらいベルトをかっさらって、最後まで駆け抜ける!」と宣言し、残る引退ロードに目を向けた。