第105回全国高校野球選手権大会の第11日第1試合は、仙台育英(宮城)が履正社(大阪)を4―3と下し、ベスト8に進出した。
事実上の決勝戦とも言われた〝V候補対決〟は昨夏王者が制した。両者一歩も譲らない緊迫した展開。試合が動いたのは、3―3で迎えた8回だった。3番・湯浅(3年)が二塁打で出塁すると、4番・斎藤陽(3年)が送りバントを決めて一死三塁。続く尾形(3年)が2球目にスクイズを決め、勝ち越し点をあげた。
尾形は「接戦になることは予想していた。スクイズあるな、と思ったら(サインが)来た。練習してきたことができてよかった。打撃のよさにプラスして小技もできてる。それが自分の長所かな、と思う。ビッグイニングを作らせなかった。プラン通りの試合ができた」と胸を張った。
2回に鈴木(2年)の左翼席に高々と飛び込む2ランで先制し、逆転された4回には二死満塁から橋本(3年)の左前適時打で同点に追いついた。先発の湯田(3年)も崩れなかった。エラーが重なり、危うい空気も漂う中で5回を3安打3失点でしのぎ、6回から継投した高橋(3年)が追加点を防いだ。
大一番を大技と小技でモノにした須江航監督は「まだベスト8か…と。守備のミスが続いたのに奇跡みたいに1点しか取られなかった。これは運命の神様がこの試合を勝て、と言ってくれていると。落ち着いてプレーしてくれた」と胸をなで下ろした。勝負を決めたスクイズには「尾形が捕手として試合を俯瞰して見れていた。打席の前に『スクイズ行くぞ』と話し、尾形ならできると信じた」と表情を緩めた。
履正社に対しても強敵との意識を持たず「ただの3回戦。選手は自信になったでしょう。勝てるイメージしかわかない状態で試合に入れたのは去年の経験が大きかった。『履正社』という名前を見ないで、一人ひとりをちゃんと見て試合に入れたので、これはいい試合ができると思った」と自信を持って臨んだ結果だった。
指揮官は準々決勝に向け「ロースコアで終盤まで競っていく展開になればチャンスはある」。目標に掲げる「2度目の初優勝」をにらんだ。












