もう、このままよ――。阪神は2日の中日戦(バンテリン)に1―3で敗れ、連勝が3で止まった。この日は近本のソロ弾のみ、わずか4安打と打線が沈黙したが、球宴明けの10試合で2桁安打が5度と一時期の貧打は脱した。
原動力となっているのは先月25日の巨人戦から8試合連続で3番に起用されているドラフト1位ルーキー・森下翔太外野手(22)だ。この間、36打数11安打、8打点と打率3割を超えている。4番・大山、5番・佐藤輝と続くクリーンアップが固まりつつあり、岡田彰布監督(65)も「ずっといかせるつもりや。普通に3番の仕事をこなしている」と固定起用を明言している。
もちろん好不調はつきもの。打率自体まだ2割1分7厘と高くはないが、それでも岡田監督には「イケる」と確信を深めた打席があるという。
7月29日の広島戦前に岡田監督と打撃談議をしたという野球評論家・柏原純一氏によると、指揮官が目を細めて振り返っていたのが、28日の試合で広島・野村に対し、初回に中前適時打を放った後の3回の打席。カウント1―2と追い込まれた後の対応力の高さだったという。4球目の内角ツーシームを引っ張りファウル、5球目の外角チェンジアップを見極め、カウント2―2、もう一度、内角に来たツーシームを再び三塁側にファウル、7球目の外角カットボールを右前に運んだ一連の対応だ。
柏原氏は「(4球目、6球目の)2球投げたツーシームを2球とも三塁側にファウルできたところ。仕留めに行った結果、ファウルだったのではなく、内角のストライクゾーンに来たツーシームはファウルで逃げておけばいい、と。そのうえで外角の誘い球の変化球(5球目)を見極め、もう一度、外角勝負でストライクゾーンに来た球を、逆らわずに右に打った。相手バッテリーの攻めに対し、完全に上を行った内容のある打席」と解説した。
1年目の森下は開幕一軍入りこそ果たしたが、ここまで2度の二軍再調整を経て、現在に至っている。「そういったファームでの試行錯誤をした時期に配球についても学んだのだろうね。春先とは追い込まれた後の対応も随分変わってきた」と柏原氏。残り49試合。新たな役どころを任されたドラ1ルーキーが、地道な成長曲線を描き続けるか否かも、アレ(優勝)に少なからず関わってきそうだ。











