ソフトバンク・柳田悠岐外野手(34)が28日の楽天戦(ペイペイ)で、史上69人目の通算250本塁打を達成した。0―1で迎えた3回二死、荘司の初球138キロのカットボールを右中間席へ叩き込んだ。3戦連発となる12号ソロで節目を飾った大砲は「また次の一本を早く打てるように頑張っていきます」と腕をぶした。
この日はファン投票でパ・リーグ最多得票を得ての球宴出場が決まった。いまや人気、実力ともに日本を代表するスラッガーだ。2010年ドラフト会議で獲得を熱望した王貞治球団会長(83)に導かれるようにホークスの門を叩いた。「柳田のスイングをいじるな」。〝王の傘〟に守られて、見る者を魅了するフルスイングを磨いてきた。
一本、一本を絞り出している。パ・リーグはパワーピッチャーが台頭し、投高打低が顕著だ。そんな中で柳田は他球団から最も警戒され、執拗に内角を攻められ続けている。淘汰されないために進化を続けてきた。その期待値の高さゆえに、13年目での250号到達に物足りなさを抱かれる選手でもある。王会長は言う。「飛距離なんかを見ているとね…。でも、柳田ももう10年以上やっているよね。その都度(プロ野球は)変わっているからね。『時よ、止まれ』って思うんだけど、止まってくれないんだよ」。野球が加速度的に進化する中で柳田が孤高の戦いに挑み続けていることを、王会長は知っている。
ゆえに、柳田が環境の変化に対して導き出した〝答え〟を後押しする。「ボールに対して振っているからコンパクトに見える。調子が悪い人はスイングで打とうとする。そういう人はスイングが大きい。ボールに対して打とうとする人はスイングがコンパクトになる。自分ではコンパクトにしているつもりじゃないんだけど、コンパクトに見えるんだ。打つを第一にしてじゃなく、ミートを第一に」。13年間の変遷を見守ってきた。通算868本塁打を誇る偉人の解説は、リアルタイムの柳田を知る上で明快だ。
柳田には口癖がある。「甘い世界じゃない。一本打つのって、めっちゃくちゃ難しいんです」。プロの厳しさにあらがい、どこまで数字を伸ばしていくのか。「まだまだ打ちたい」。変化が激しく〝止まらない〟から、やりがいを感じている。












