痛い敗戦となった。ソフトバンクが11日の巨人戦(ペイペイ)に2―4で敗戦。3カードぶりの負け越しを喫した。

 3回を1安打無失点、4奪三振の快投を見せていた藤井皓哉投手(26)が緊急降板。左内腹斜筋の肉離れとの診断で、チームトップタイの5勝を挙げている右腕が長期離脱を余儀なくされた。

 ここに来て投手陣に離脱者が相次いでいる。開幕投手・大関も体調不良で抹消されており、現在は登板から遠ざかりリハビリ組で調整中。また、この日、救援陣の要である松本裕も体調不良で抹消となった。

 そんな中で救世主候補として浮上しているのが現在二軍のカーター・スチュワート投手(23)だ。斎藤学投手コーチは台所事情が厳しい一軍先発に抜擢する可能性について「一番、現状で調子がいいのは分かっています。ただ、一考の余地もある。(登録可能となる)ガンケルもいる。今日のようにリリーフで何とかするのも選択肢の一つ」。複数プランを検討している段階であることを話すにとどめた。

 米・ブレーブスから1巡目指名を受けながら入団拒否し、2019年に日本球界入りして話題となった右腕だ。6年契約の5年目。いまだに一軍での勝利はない。昨季も投手事情が苦しかった夏場に昇格が検討されながら、制球面に関しての評価が厳しく、登板なしに終わった。今季も故障で出遅れスタート。性格的な〝甘さ〟を指摘されるなど頼りないイメージもついて回っていた。

 ただ、今度こそ〝時は来た〟とも言える状況だ。今季は二軍戦4試合で防御率1・17。制球面も23イニングで4四死球と見違える姿を見せている。過去の一軍登板では大荒れが目立ち、走者を背負っての課題も残されているため慎重にも見られてきたが、現在がベストな状態で「上げるなら今」とプッシュする声も出ている。

 球団にとってスチュワートの〝育成プロジェクト〟の成否は重要案件。台頭が遅れた経緯もあって期待と不安も入り交じる中で、今季の投球から「ここから救世主になってほしい」(球団フロント)との期待も高まってきている。待ちに待った〝大器覚醒〟となるか――。