ソフトバンクが世界戦略を進めている。23日にはドミニカ出身のホセ・オスーナ外野手(15)が入団会見を行った。中南米の野手では世代トップクラスの評価で、メジャー球団も狙っていた金の卵だ。

 これで中南米の育成選手は6人目で平均年齢は18・8歳。オスーナ獲得はすでに入団していた現地アカデミーの先輩選手・シモンらのプッシュもあり実現した。
 
 世界中から将来有望な選手を獲得し、チームの育成システムの中で育て上げることが狙い。今季から四軍制を敷く〝育成王国〟としての歩みを進めている。

 そんな中で、球団内から「今年は勝負の年。競争が厳しいとか言ってはいられない。自力でチャンスをつかみ取って出てきてもらわないと」と〝覚醒待望論〟が出ているのが、今季が6年契約の5年目となるカーター・スチュワート投手(23)だ。

 2018年に米・ブレーブスにドラフト1位で指名を受けながら、19歳で日本球界入りを選択。ソフトバンクにとっては外国人育成プロジェクトの〝元祖〟でもある。ただ、いまだに一軍未勝利。昨季は最速159キロをマークするなど直球の力強さを見せながらも、制球面に苦しむなど一軍登板機会がなかった。

 さらなる世界戦略加速のカギを握る存在とも言える。異例の選択をしたスチュワートの「未来」は米球界でも注目を集めており、かねて球団にとってプロジェクトの成否は重要課題。大器覚醒となれば〝育成のホークス〟の国際的なブランド力の向上につながる。さらに幅広く世界のホープの加入に期待ができることになる。

 性格的な甘さを指摘されることもあるが、着実にステップアップはしている。春季キャンプは筑後スタートとなる予定。カラを破っての爆発はなるか。