【グラゼニ球論・金村暁】交流戦の日本ハムで注目したいのは、投手陣を中心とした新庄監督のベンチ入りメンバーのやりくりです。3・4月で9個の負け越しから、交流戦開幕までに借金6の4位と“踏みとどまった”最大の要因は、チーム防御率2点台の投手陣。とくに抑えに定着した田中正、セットアッパーの宮西、ロドリゲスと接戦を逃げ切る継投の形は定着しただけに、交流戦でもいかに接戦での「勝ち」を拾っていけるか。鍵を握るのが、26人のベンチ入りメンバーです。

 5月は12勝11敗と勝ち越してきたなか、投打の構成は「投手10人・野手16人」と他のチームより1~2人程度、投手を多めにベンチ入りさせた布陣で臨んできました。もちろん投打二刀流・矢沢も含めたうえでの陣容ですが、交流戦で指名打者(DH)が使えないセの本拠地での試合では、やはり野手の交代要員を増やさざるを得ないケースも出てくるでしょう。

 加藤貴、上沢、伊藤、鈴木健、北山、メネズらを擁する先発陣は5月に入って全体的に状態を上げてきていますが、完投能力となると加藤貴、上沢と限られているのが実情。これまでより頭数の少ない救援陣で臨む試合が出てくるなかでも、中継ぎ陣が現状のクオリティーをキープしていくことは、欠かせない要素になります。

 同時に状態を上げてほしいのが攻撃陣です。得点能力はリーグ2位(155)とAクラスの3チームにもひけを取らないだけに、あとは打線のつながりです。

 85得点の4月までと比べ、5月は70得点と投手陣を援護しきれず、競り負ける惜しい試合も多くありました。打順としても日替わりの起用が多いだけに“誰が”というより、全員が“ここ一番”のチャンスでの勝負強さを発揮してもらいたいところ。5月5本塁打の助っ人・マルティネスや中軸を打つ野村、万波はもちろん、メジャー帰りのルーキー・加藤豪や今月から加入した新外国人・ハンソンら新たに戦列に加わった面々が、攻撃力に厚みをもたらす存在になれるかどうかも、得点力アップの鍵を握ると思います。

 左脇腹の故障で離脱中の主砲・清宮も6月中旬には実戦復帰予定で、交流戦終盤には間に合う可能性もあると聞きます。ここまで1点差試合は4勝11敗。交流戦でも一戦必勝の“がまんの戦い”は続きますが、セ球団相手に接戦での勝負強さをこれまで以上に発揮できれば、Aクラス浮上も現実味を帯びてくるはずです。