西武・平良海馬投手(23)が「ストップ・ザ・山本由伸」の強力な刺客となりそうだ。

 プロ204試合目の登板となった2日のオリックス戦(ベルーナ)で先発デビュー。勝ち星こそつかなかたが7回115球を投げ、5安打1失点9奪三振の投球は上々だった。

 状況、相手関係を見ながら冷静にギアを上げ下げする投球術はすでに先発エリートクラスのそれ。得点圏に走者を背負えば、過去4年間で7勝31セーブ94ホールド、防御率1・66、230奪三振を積み重ねてきた「最強セットアッパーモード」にチェンジし、圧倒的な球威と変幻自在な変化球で打者を翻ろう。狙って三振が奪える投球は、安心感抜群だ。

 自らの強い希望で今季から先発転向した平良は「初先発でしたが緊張はしなかった。最後に(ゴンザレスに)ホームランを打たれましたが、7回1失点は全体的にまずまずだった」と待ち望んでいた先発デビュー戦を振り返っている。

 オープン戦4試合17イニング連続無失点、16奪三振1四球の安定感そのままにシーズンに突入した平良には、早くからソフトバンク・藤本監督が「普通にやれば15勝する」と警戒を強めていた。

 となると、注目されるのがタイトル争いの行方だ。2年連続パ・リーグ投手4冠&沢村賞投手、オリックス・山本由伸投手(24)の3年連続タイトル独占を、平良が阻むことができるのかどうか。同一リーグには山本だけでなく、ロッテ・佐々木朗希投手(21)もいるが、何より平良のアドバンテージとなっているのは、1次候補に選ばれていたWBCを辞退し、自ら転向を申し出た先発に万全の準備を整えてきたこと。

 これはWBCの先発4本柱としてシーズン前に一度ピークを作った山本、佐々木朗にはない平良の優位性で、最大の持ち味であるメンタルの強さ、その肝の座り具合からもいきなりタイトルを独占し「山本由伸時代」を終結させる可能性すら秘めている。