WBC日本代表・侍ジャパンが劇的勝利で3大会ぶりの決勝進出を決めた。20日(日本時間21日)に行われた準決勝(ローンデポパーク)でメキシコと対戦し、6―5で逆転サヨナラ勝ち。7回に一時同点に追いつく3ランを放つなど4打数3安打3打点の大活躍で、劣勢からチームに勢いを戻した吉田正尚外野手(29=レッドソックス)の暴れっぷりが大きく光った。 

 3点を追う二死一、二塁の第4打席。3番手の左腕ロメロ(カージナルス)に追い込まれてから5球目、138キロの内角低めチェンジアップをすくい上げるように右手一本で振り抜くと、打球はライトポール際のスタンドへと吸い込まれた。

 試合後の会見では「今日の一本はメモリアルな一発になったか」と問われ「でしょうね」と白い歯をのぞかせた。そして大喜びしながらチームメートと喜びを分かち合った場面を振り返りつつ「いやあ、しびれましたね。だけど本当に(前の打者の近藤と大谷が)つないでくれて。ちょっと重苦しい雰囲気はあったんですけど、最後は自分を信じてじゃないですけど、強い気持ちで打席に臨んだことが良かったです」と語り、再び満面の笑みを浮かべた。

 この日は9回に村上が放ったサヨナラ打につなげた第5打席での1四球も含め、5打席中4打席で出塁。値千金のWBC2号3ランで今大会13打点とし、前回2017年大会でオランダのバレンティン(当時ヤクルト)がマークした12打点を上回り、大会史上最多打点の記録を更新した。1次ラウンドから打棒絶好調で準々決勝イタリア戦(16日・東京ドーム)以降、4番に座り続けて打率も4割7分4厘にまで引き上げている。

 21日(同22日)はいよいよ決勝の檜舞台で米国と世界一の座を争う。「日本の野球の素晴らしさを世界に証明できる大会だと思っていた。明日(の決勝で)勝った時に世界一を証明できるチャンスだと思っている」

 そう力強く語ると吉田は表情を引き締め直していた。