WBCイヤーに各球団のキャンプ地も活気を取り戻してきている。3年ぶりに新型コロナによる規制が緩和されファンサービスも復活。選手とファンの距離も縮まり、列ができてサインや写真撮影に応じる姿も見られるようになってきた。

 その一方で再燃しているのが、一部によるサイン転売問題だ。野球評論家・上原浩治氏が自身と高橋由伸氏の連名サインがネットオークションで販売されたことを受けてSNSで注意喚起したばかり。ソフトバンクの和田毅投手(42)も自らのサインボールが転売された画像を「悲しいっすね…」という文字とともにアップした。

 和田によると知人から連絡を受けて知ったという。落札価格は2万2000円だった。自身と柳田のサインボールのセットで、ピンク色の文字だったため、ひと目で直近のバレンタイン企画でスタンドに投げ込んだものと気付いた。

「投げ入れたボールを子供が取ったのに、奪って逃げた人がいるとか聞くんです。そういうボールが売られて、このような形になっているとしたら、その子に渡してほしかったと思いますし。『悲しい』というのはそういうことです」

 複雑な表情で「しばらくして、やっぱりいらないなって、売ること自体は構わないんです。でも、僕のは100円ぐらいで売ってくれたほうがいい」とも話した。

 本人だからこそ分かるサインの字体の癖もあり、マネて書いたと思われる〝贋作〟が出品されているのを見たこともあるという。

 球界はコロナ禍からの復活を目指しており、ファンサービスの復活は大きな一歩でもある。それが一部であるとしても、サインを手に入れる際のトラブルや明らかな転売目的の行為により、選手側にアレルギーが生まれたらマイナスだ。

 ソフトバンクの球団フロントは転売問題に関して「ようやくファンサービスができるようになり、選手たちも時間を作ってくれている。その出ばなをくじいて本人たちが後ろ向きになるようなことや、本当に欲しい人に届かなくなるようなことは辞めてほしい。対策が全くないというわけではないが今は静観している状態」と説明した。