新日本プロレスの棚橋弘至(46)が、かつての師匠・武藤敬司(60)の引退試合(2月21日、ノア東京ドーム)に抱く思いを明かした。新日本時代の付け人を務めた棚橋は、武藤が最後の相手に内藤哲也(40)を指名したことに複雑な心境を抱いている。武藤に対し最後の雄姿を期待する一方で、団体内では敵対している内藤にも、ある〝使命〟を課した。
大きな注目を集めた希代の天才レスラーの引退試合の相手は、新日本が誇る制御不能のカリスマ・内藤に決定した。武藤の弟子にして内藤の先輩にあたる棚橋は、歴史的一戦に複雑な胸中を明かす。
「もちろんね、むちゃくちゃやりたいですよ。付け人だし、憧れた選手だし。デビュー戦と引退試合は現役レスラーにとって1回ずつしかないから」と、自身が最後の相手を務めたかったという本心を告白。しかし、その一方で「武藤さんのアンテナっていうのは、引退を直前にしてもまだまだビンビンだなって。いま一番、戦うべき相手がすぐに分かったんじゃないのかな。内藤を選ぶところが武藤さんらしさだと思うし、それでファンが一番喜ぶというのを考えたんじゃないかなと」と深い理解を示すとともに決断を尊重した。
憧れ続けた師匠のラストマッチへ、棚橋は「僕の勝手なイメージですけど、昔から武藤さんは『俺くらいデカくて、俺くらい運動神経よくて、俺くらいカッコいいレスラーは他にいないだろ』っていう感じが毛穴から出ていたので。そういう武藤敬司をもう1回見たいですね。僕が昔から『この人、とんでもねえな』って思っていたオレンジパンツの武藤敬司が一瞬でもボヤッと見えるといいかなと思います」とエール。そしてその上で、内藤には自身が果たせなかった使命を託す。
棚橋は2009年1月4日東京ドーム大会のIWGPヘビー級王座戦で武藤に勝利。武藤が「後はタスキを棚橋に渡す」と語ったことでプロレス界の新時代到来を強烈に印象付けた。だが、当の本人は「僕はギリッギリで勝っただけなんですよ。武藤敬司の世界観を壊せなかったり、存在感で太刀打ちできなかった」と振り返り「いま敵対するユニットではありますけど、内藤には武藤敬司の世界観を食ってほしいですね」と、真の〝介錯〟によって武藤が悔いなくリングを去れることを期待している。
もちろん自身はまだまだ最前線で戦い続ける覚悟だ。24日の後楽園大会では、2月11日大阪大会で一騎打ちを控えるKENTAとタッグ戦で激突し、好調をアピール。「俺の23年の壮大なプランができてるから。まずはKENTA戦」と豪語した。













