パドレスのダルビッシュ有投手(36)が6日、来年3月に行われる第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ出場する意思を自身のツイッター上で表明した。経験、実力ともに申し分のないレジェンド右腕が加わる侍ジャパンにはどのような〝確変〟がもたらさられるか。予想される先発ローテ候補も含め、MLB解説者でおなじみの本紙評論家・前田幸長氏が占った。

【前田幸長・直球勝負】ビッグサプライズだ。この日、自身のツイッター上でダルビッシュは「栗山監督に『来年のWBCに出場しなさい」と言われたので出場します」とつづり、侍ジャパン・栗山監督とともにジャケット姿で笑みを浮かべながら握手を交わすツーショット写真を添付。今年8月に渡米してWBCへの参加を直接要請していた栗山監督のラブコールが実った。

 日本人メジャーリーガーのWBC参戦表明はエンゼルス・大谷翔平に続いて2人目となる。3大会ぶりの世界一奪回を目指す侍ジャパンにとっては大きな朗報だ。前田氏は「これでダルビッシュが侍ジャパンのエース格として座ることになると思います」と予想し、次のようにも続けた。

「あくまでも私見ですが、先発3本柱はダルビッシュを筆頭に大谷、山本由伸(オリックス)。大谷には二刀流としての守護神起用プランもささやかれているようですが、やはりMLBであれだけの先発実績がありながら後ろで使うのは正直もったいないでしょう。WBCには米国はもちろん他国にも現役メジャーリーガーが数多く参戦する。単純に考えて先発は実績があって勝てる投手をローテに加えるべきですし、未知数の投手ではやはり厳しい。その点を踏まえれば大谷と東京五輪で侍ジャパンのエースを任された山本、ここに来年でMLB11年目を迎えるダルビッシュが彼らを支える精神的支柱として入ってくれば鉄壁です」

 今オフに海外FA権を行使し、MLB移籍を目指して複数球団と交渉中の千賀滉大(ソフトバンク)のWBC参加は今のところ不透明。それでも佐々木朗希(ロッテ)や宮城大弥(オリックス)、今永昇太(DeNA)ら他の先発候補も控えており「ダルビッシュという〝絶対エース〟が入ることで選考する側もかなり余裕が出てくる。MLBを知り尽くす経験値という意味ではWBC出場に意欲を見せている田中将大(楽天)も候補になりそうです」(前田氏)。

 そして前田氏は2009年大会以来14年ぶりに侍ジャパンへ復帰することになるダルビッシュについて「かつてのイチロー氏(現マリナーズ付特別補佐)のような存在になるのでは」とも分析し、こうも述べている。

「招へいされれば、次の侍ジャパンではダルビッシュがチーム最年長になる。2006年、09年でチームの世界一連覇に大きく貢献したイチロー氏が当時中心メンバーとしてチームをまとめ上げたように、ダルビッシュにも精神的支柱としての役割が期待される。09年大会で侍ジャパンの一員としてWBC世界一を経験し、胴上げ投手にもなった実績に勝るものはないですよ。山本ら投手陣だけでなく二刀流の大谷、そして野手陣もダルビッシュについていくと思います。侍ジャパンでは背中でみせるだけでなく若い選手たちにメッセージを発信し、チームを引っ張って行ってほしいですね」

 日の丸を背負うダルビッシュの〝奮投〟に日本中が沸き返ることになりそうだ。