主役はいつチームに合流するのか。9日からオーストラリア代表との強化試合に臨んでいる侍ジャパン。その周辺で今、関係者らが気をもんでいる「問題」がある。来年3月に行われるWBC本戦に日本代表として参加が濃厚な大谷翔平投手(28=エンゼルス)のチーム合流時期だ。
通常、WBCに出場する選手らは本大会前の2月中旬から下旬にかけて国内で事前合宿を行う。各チームの主力選手やメジャー球団に所属する選手も自軍を離れ、例外なく参加。ここでチームの団結力を高めるのが通例となっている。日本が最後に世界一に輝いた09年には、当時マリナーズに所属していたイチローも2月下旬から宮崎の事前合宿から合流。積極的にチームをけん引したおかげでWBC優勝を成し遂げた。
となれば、世界を席巻する二刀流も来年2月の事前合宿からの参加が自然と思われがちだが、現時点ではこれが微妙な状況にあるという。
要因の一つは所属球団との合意事項である。すでに大谷が所属するエンゼルスは本人の意向をもとにWBC出場に関しては容認している。ただ、故障リスクや03年の米シーズンに備え、無理をさせない方針。このため日本代表関係者の話では「大谷が2月の事前合宿を回避する可能性もある。その場合は本大会前の3月6日に行われる阪神との強化試合(京セラ)からの合流になるかもしれない」とし、こう続ける。
「確かに事前合宿からチームに参加した方が、ナインと密にコミュニケーションが取れるし、何より他選手との団結力が深まる。他の代表選手も大谷と合宿をともにすることで、得るものも多いはずなので大歓迎でしょう。ただ、大谷は今や日本を超え世界的な英雄になりつつある。このため仮に事前合宿からの参加となれば、イチローさんが代表合宿に参加した時以上の大混乱になりかねない。日本代表全体が主役である中、自分一人だけが注目を浴びることを本人も望んでいないはず。これも大谷の事前合宿参加のハードルになっているようです」
とはいえ、WBC本大会で最大限の実力を発揮するためには、大谷も実戦やブルペン投球を含めた自身の調整場所が必要となる。そこで浮上しているのが古巣・日本ハムとの「連携」だ。
日本ハムは例年、2月1日から1か月ほど沖縄・名護でキャンプを行う。この期間途中に「ゲスト」としてキャンプに参加。そこでの調整を経て、3月から代表チームに合流するプランだ。
ただ、その場合も日本ハムのキャンプ地にファンが押し寄せる可能性があるため、日本ハムの二軍施設・鎌ケ谷での調整も視野に入れているという。
「一番現実的なのは二軍施設での調整だと言われています。室内練習場やトレーニング施設も完備していますし、何より春季キャンプ中は静かにマイペースで調整できますから。ただ、その際は大谷の調整を補助するスタッフを集められるか。日本ハムと大谷は今も親交があるため大きな問題はないと思いますが、あとは本人次第でしょうね」(前出関係者)
いつどこで合流しても大混乱は必至だが、悲願の世界一奪還に向け日本代表に不可欠な存在と言える大谷。どのような形で日の丸に加入するのか。周囲は期待と不安を募らせながら推移を見守っている。











