来年2月に引退する〝プロレスリングマスター〟ことノアの武藤敬司(59)が、〝福岡ラストマッチ〟で後輩に花を持たせた。

 16日の福岡国際センター大会では小島聡、ニンジャ・マックと組み、丸藤正道、ジャック・モリス、HAYATA組と対戦した。

 武藤にとって、福岡国際センターは数々の激闘を繰り広げた思い入れのある会場だ。新日本プロレス時代の1992年8月16日に化身のグレート・ムタが消火器を噴射して長州力を下し、IWGPヘビー級王座とグレーテスト18クラブ王座を初戴冠。99年5月3日には天龍源一郎とIWGPヘビー級王座をかけて対戦し、プロレス大賞ベストバウトに輝いた。ノアでも2021年3月14日、GHCヘビー級王者として清宮海斗を迎え撃ったのが同会場だった。

 先発で丸藤と対峙した武藤は一進一退の攻防を展開。中盤で再び登場すると、敵軍全員にドラゴンスクリューをお見舞いし存在感を発揮した。さらに丸藤を足4の字で捕らえ、閃光魔術弾で観客を沸かせた。

 終盤ではGHCジュニアヘビー級王座戦(30日、東京・有明アリーナ)で激突するHAYATAとニンジャが激しい攻防を展開。アシストに回った小島が垂直落下式ブレーンバスターをHAYATAに敢行するや、続けて武藤が閃光魔術弾を発射。2人のアシストが功を奏し、最後はニンジャがニンジャボム(フェニックススプラッシュ式セントーン)を決めて3カウントを奪った。

 試合後、武藤は「最後の福岡だから気合は入ったんだけど。なかなか体も言う通り動かなかったりする中でいいところを見せようと思ったんだけど…」と悔しげな表情を浮かべた。

 初めて組んだニンジャについては「面白いなって。目の前で見て感心した」としつつも、「やっぱり引き立てていかなかったらいけねえよな、なんて思いながら、ちょっと(自分が)消極的な試合になったのは事実だな」と反省した。

 ただし、すでに気持ちは打ち上げに向かっている様子。武藤は「さて、中洲に繰り出すぞ。焼酎だ。前回来たとき、コロナで出られなかったからな。ちょっと今日は明日のこと忘れて(飲む)。明日、俺に近寄ってきたら、くせえぞ」と軽やかな足取りで中洲方面へ消えていった。