今季限りで現役を引退する西武の内海哲也投手(40)が2日に、イースタン・リーグの最終戦となった古巣・巨人戦(ジャイアンツ球場)で涙の登板を果たした。

 名左腕が別れを告げた。3点リードの5回二死二塁からマウンドに上がった内海。登場曲「PRIDE」が流れる中で登場すると、両チームのファンからは歓声と拍手が巻き起こった。

 対するは代打・石川。かつての後輩との打席となったが、真剣勝負の末、カウント2―2の5球目に投じた137キロの直球がしっかり決まって見逃し三振。スタンドからは割れんばかりの歓声が湧いた。

 この回限りで登板を終え、ナインらと涙交じりに抱擁。その後のイニング間にはお別れセレモニーが実施され、西口二軍監督、巨人の二岡二軍監督から花束を渡されると、内海はこらえきれずに大粒の涙をこぼした。

 19年間のプロ野球人生を過ごした男をもってしても、最後の登板は気持ちが高ぶったようだ。登板を終えた内海は「いや、もうホッとしました。終わったなという感じです。(登板時は)ガクガクですよ。ブルペンに行った時から体が硬直していましたね」と率直な心境を吐露。

 最後の結果が見逃し三振となったことについても「まあ、多少の忖度はしてくれたと思うんですけど(笑い)。自分の今できるベストピッチができたと思います」と笑顔で振り返った。

 最後には古巣への思いについて聞かれると「ジャイアンツは強くないとダメだと思っているので、今ここにいるメンバーから1人でも多くスターが生まれるように日々努力してほしいと思いますし、敵チームとしてやっていましたけど、将来が楽しみなスター性のある選手がいっぱいいると思うので、ここでしっかり力をつけて、ジャイアンツを強くしてほしいなと思います」と熱いエールを告白した。

 試合後も、内海の姿が見えなくなるまで、ファンからの声援がやむことはなかった。巨人、西武からも愛された男が、かつて汗を流した地で有終の美を飾ることとなった。