【取材の裏側 現場ノート】まさに運命の邂逅(かいこう)だった。女子プロレス「スターダム」の〝お騒がせ女〟ことジュリア(28)が、9月25日の「ショーケース」(高田馬場)で山下りな(33)とタッグを結成し、ハードコアマッチに臨んだ。

「山下りながいなかったら、私はプロレスを好きになっていなかった。ジュリアというプロレスラーは生まれていなかった」と口にするほど、山下は特別な存在だった。

 ファン時代、好きな女子プロレスラーが3人いた。山下、世志琥、水波綾だ。特に山下の存在感、ファイトスタイルに引かれた。「いつもかっこいいんだよ。悔しいけどファンになる存在」と振り返る。

 山下を応援するためにOZアカデミー、シードリングの会場に足しげく通い、試合後のグッズ売店にも押しかけた。撮ったチェキは今でも宝物だ。同時にプロレスにのめり込み、2017年10月29日のアイスリボン後楽園ホール大会でデビューした。

 18年8月26日の横浜文化体育館大会。ジュリアは6人タッグ戦で自力での初勝利を挙げた。その時のパートナーを務めてくれたのが山下で、ファン時代のジュリアを覚えていてくれたことに感激したという。

 その後、アイスリボンやOZのリングで一騎打ちが実現した。「シングルをした後に『憧れてる』と言ったことがあったんだ。そうしたら『その言葉は使うな。お前はもうライバルだから』って。アイスリボンの先輩じゃないのに、そう言ってくれるなんて。プロレスをやっててよかった、楽しいなって思ったよ」

 19年4月の一騎打ちから半年後、ジュリアは突如アイスリボンを去った。スターダムに移籍するにあたり、唯一引っかかったのが山下のことだった。「もう戦うことができないのかな」

 だが、19年11月のスターダム加入から2年10か月、再びリングで再会することができた。しかも試合後、2人はシングルの実現を訴えた。ジュリアが将来的に見据えるのはただ一つ。デスマッチでの一騎打ちだ。

「私はデスマッチが苦手だったけど、山下りな、(鈴季)すずがデスマッチで頑張っているのを見て、いつか経験したいと思ってる」と明かした。

 くしくも山下との再会マッチはシングルリーグ戦「5★STAR GP」の真っ最中に実現。勝ち点15でブルースターズ首位に立つジュリアは大きな刺激を胸に、鈴季との最終公式戦(1日、調布)に臨む。

(プロレス担当・小坂健一郎)