V奪回に向けて勢いがついてきた。ソフトバンクは25日のロッテ戦(ペイペイ)に10―0で快勝。連勝で優勝マジックが5に減った。
 
 勝利を決定付けたのは甲斐拓也捕手(29)の一発だった。3年連続で2桁本塁打を放ってきたが、今季は試合前の時点で打率1割8部2厘、0本塁打と大スランプに陥っていた。4回二死一、二塁のチャンスで待望の1号3ランを放った。

 ヒーローとなった甲斐は「練習の時から会長と話をして、たくさん言葉をかけてもらい、昨日の夜もメールをいただいた。何とか打ちたかった」。これまでも寄り添ってアドバイスしてくれていた王貞治球団会長(82)から、前夜メールがあったことを明かし深い感謝を口にした。

 大激戦のシーズンとなっている。〝王メール〟で勇気をもらっている選手は少なくない。今季から球団会長と兼務する形で特別チームアドバイザーに就任した。以前までは連絡を取る手段はおもに電話だった。それが今では選手に対して、より気軽にやり取りができて、相手に構えさせることも少ないショートメール(SMS)を駆使して頻繁にメッセージを送っているという。

 特別チームアドバイザーに就任した際に王会長は「選手と距離を縮める意味で肩書きをいただいた。意見交換とかアドバイスとか、選手からの質問とか。交流がもっと増えてくればいい。私も寄っていくけど、選手たちからも堅苦しいことではなくドンドン来てくれたら」と口にしていた。まさに有言実行の変化だ。離脱した選手へのエールや、復帰した選手へのゲキ。そして悩んでいる選手へのアドバイス――。もちろん、すべて熱い思いが込められている。

 2位・オリックスとは0・5ゲーム差の大混戦。ナインとともに王会長も最後まで熱く戦っている。