中日・立浪和義監督(53)が、二軍でくすぶっている若竜に嘆いている。

 20日の広島戦(マツダ)は延長11回、5―3で競り勝ち。引き分けを挟んで3連勝を飾ったが、4位タイの阪神、広島とは、まだ3ゲーム差をつけられての最下位にあえいでいる。

 この日は前日19日に抹消された17年目の平田に代わり、16年目の堂上が一軍再昇格。残り10試合となり、来季を踏まえて若手をどんどん一軍で試すチャンスでもあるが、指揮官は頭を痛めている。「現状、二軍に楽しみな選手がいれば使っていきたいが、残念なことにあまりいない。(故障で抹消中の)鵜飼がようやく二軍の試合に出ていて、状態が良ければ最後数試合でも使ってみたいというのはあるくらい」。その上で「レギュラーの可能性のある選手ならいくらでもチャンスはあげたいけど、なかなか今いないというのが現状ですね」と寂しそうに話す。

 特に周囲からはドラフト1位・ブライト健太外野手(23)の奮起を心待ちにする声が出ている。即戦力として期待されながらここまで一軍昇格はなし。二軍戦でも45試合に出場し、142打数30安打で打率2割1分1厘、3本塁打、10打点の成績にとどまり、現在は右肩痛を再発してリハビリ中だ。

 チーム関係者は「春先も右肩を痛めたし、何度もやってしまうのは投げ方が悪いので直さないといけない。打撃も苦しんでいる」と指摘する。しかし「足が速いので守備範囲は広いし、きっかけ一つでその類いまれな身体能力を開花させる日がくると信じている。同僚でドラフト2位の鵜飼が先に開幕一軍で活躍したし、ブライトにはプレッシャーやあせりもあったかもしれない。いずれヤクルトの塩見、DeNAの桑原のような選手になれる素質はある」と期待を寄せている。

 二軍で結果を残し、立浪監督をうならせるような選手にブライトは一刻も早くなりたいところだ。