レジェンド超えで名実ともに「球界神」の領域へ――。ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が、2日の中日戦(神宮)で「5打席連続本塁打」のプロ野球新記録を樹立した。前カード、7月31日の阪神戦(甲子園)では3打席連続本塁打を放っており、この日の第1、2打席で38号ソロ、39号2ラン。まさに「村神様」の面目躍如といったところだが、あの「打撃の神様」2世も、独占直撃に応じ、村上を〝神認定〟した。
プロ野球の長い歴史の中、これまで誰もが塗り替えることができなかった大記録。それを22歳の若きスラッガーが成し遂げた。王貞治(巨人)、ランディ・バース(阪神)らのレジェンドたちをしのぐ5打席連続本塁打をやってのけた村上は「目の前の打席に集中した結果、たまたま連続していい打席にできた。うれしいけれど実感は湧いていない。それだけすごいことができたんだなとは思う」と目を輝かせた。
そんな村上の大記録を喜んでいる人がいる。
「すごい選手が熊本から出てきたなと。同じ熊本人として誇らしいですし、応援しています。あの王さんを超えたわけですからね。もちろん文句なしの〝神様〟でしょう」
そう語ったのは、巨人のV9監督を務めた川上哲治氏の長男・川上貴光氏(76)。父の哲治氏は熊本工出身で、現役時代はプロ野球史上初の2000安打を達成。「ボールが止まって見える」などの名言を残し「打撃の神様」と呼ばれた。そんな哲治氏と同じ熊本から、村上という「神後継者」が出現した。これも何かの運命なのかもしれない。
「実は私、王さんの4打席連続本塁打(1964年5月3日、対阪神)を後楽園球場で見ているんですよ。あの時もラッキーだなあと思ったものですが、今日の村上選手の5本目もちょうどテレビで見ていました。4打席連続というのは何人か並んだ選手がいるそうですが、誰も超えられなかった記録でしょ。王さんも神様ですけど、村上選手もホームランの神様ですね」
そう語る貴光氏は現在、東京在住。それでも「熊本には親戚がたくさんいますし、高校野球でも甲子園に熊本工が出てくれば応援してしまいます。村上選手は九州学院ですけど、熊本の人たちはみんな応援しているんじゃないかな。彼が『村神様』と呼ばれていることは知っていますよ」と、同じ熊本出身で「神様」と言われる若きスラッガーを気にかけていたという。
「私の父が『打撃の神様』と言われても『周囲が言っているだけ』とあまりピンとこなかったんです。これからも村上選手には頑張ってほしいですね」と、熊本が輩出した〝2人目の球界神〟にエールを送った。
【5発目は〝正夢超え〟】村神様の偉業に花を添えるべく、ヤクルトは5―0で中日に快勝。高津監督は「ムネは入ったときからただ者じゃないと思っていたので、ここまで来るのは想像していた」という。さらに「今もまだ成長過程だと思っているので。これで終わらないと思っている」とさらなる飛躍を期待している。
村上によると「今朝、夢で4打席連続本塁打を打つのを見た。打てるかなと思って球場に来たので、それは誰にも話さなかった。さすがに5打席連続(の夢)は見ていない」と〝正夢超え〟もしていたとか。
さらには「お父さん、お母さん、ファンのみなさん、体のケアをしてくれる先生やトレーナー、いろんな人に感謝したい」と喜びを明かしつつ「7月は苦しくていろんな感情があった。頼れる仲間もいなかった」と、チームに離脱者が続出したコロナ禍での苦境時の心境も吐露。それでも「今日はそのご褒美かな。喜びに浸って、また明日勝てるように」と笑顔で語った。












