2年連続8回目出場の明豊(大分)が執念の勝利を手にした。第104回全国高校野球選手権大会(甲子園)7日目の12日、第1試合で12年ぶり7回目出場の一関学院(岩手)を7―5で下し、8強入りした2017年大会以来5年ぶりに3回戦進出を決めた。また大分勢としても春夏通算60勝目をマークした。

 2回までに3点を先制されたが、全く動じなかった。4回に1年生のリードオフマン・高木の右前適時打などで2点を入れ、反撃開始。6回に鈴木(3年)の右中間へのソロ本塁打で1点差に詰め寄り、7回には嶽下(3年)の左前適時打などで2点を奪ってひっくり返した。

 その裏に同点とされるも9回に2本の単打と四球で1死満塁の好機を作ると、ここで牧野(3年)が三遊間を破る勝ち越し適時打。鈴木もこの日3打点目となる犠飛を放ってリードを2点に広げ、試合を決めた。

 激戦を制した川崎絢平監督(40)は「同じようなチームカラーの相手だったので、ゲーム前から最後の粘り合いがカギになると。必ずどっちが最後粘り強くいけるかが勝負になるから粘らんとという話をしていた。3点取られて追い上げて、また取られてという苦しい展開だったが、本当によく生徒たちが粘り強く戦ってくれた」と選手たちの猛奮起を称えた。

 序盤から追う展開を強いられた中、指揮官は「ゲームプラン通りなので後半まで2点差負けは全然大丈夫。想定していた展開なので想定外ととらえずに、ここから後半どうやって行くか。ここをひっくり返す力をつけないと甲子園では勝てない」と選手たちにゲキを飛ばしていたことも明かした。

 試合後は大分出身の歌手・南こうせつが作曲し、妻の育代さんが作詞したことでお馴染みになっているポップな曲調の同校校歌「明日への旅」が甲子園に響き渡った。初戦に続き、2戦連続でV打を決めた生徒会長兼副主将の牧野はブラスバンドのチャンステーマにもなり、この日の猛反撃も後押しした校歌について「甲子園で勝つために今までやってきて日本一という目標を掲げている中で、やはりあの曲が流れてくると自分自身も力がみなぎってくる。(歌詞は)『夢を諦めないで』というところが一番好き」と言葉に力を込めた。

 夏の大会は過去3回の8強が最高位。自慢の校歌を力に変え、今夏こそ初の日本一をつかみ取る。