第7波が到来し、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、東京・銀座にある「CLUB AMOUR」の河西泉緒ママと「ル・ジャルダン」の望月明美ママが24日、「第2回 ナイトクイーングランプリ」(主催・一般社団法人日本水商売協会)のイベントにゲスト出演。第7波に襲われた銀座の現状や、河西氏が出馬した参院選などについて語った。

 国内で24日、新たに17万6554人の新型コロナウイルス感染者が報告された。20万人を超えた23日と比べて減少したが、1週間前と比べると約1・7倍で、日曜日の1日当たりの感染者数としては過去最多となった。都道府県別では、東京2万8112人、大阪1万7445人、埼玉1万2185人など都市圏で多かった。茨城と京都では過去最多を更新。山際大志郎経済再生担当相は24日のNHK番組で「さらに新規陽性者数は増えると見込まれる。政府として最大限の警戒感をもって事に当たらないといけない」と述べた。

 そうしたなか、24日に行われた「ナイトクイーングランプリ」のイベントに日本水商売協会の甲賀香織代表理事、望月氏と河西氏が出席した。同グランプリは、新型コロナ禍であえぐ業界に明るい話題を提供したいとの趣旨で昨年からスタート。今年も開催され、10月10日には東京国際フォーラムでファイナルが行われる。

 今月、銀座8丁目に3号店をオープンさせたばかりの望月氏は「(コロナ禍が)終わったかなと思ったら第7波。来るなと思ってはいたが、想定していたよりも急だった」。あまりの速さで急増したため、泡を食ったという。

 それでも「コロナ禍にならなければ空かなかった物件で、挑戦してみたい」と、思い入れのある場所に巡り合えたという。「まだつぶれてません」と笑わせたが、今後の感染拡大で人手にどう影響するかが気がかりだという。

 河西氏は「いまだに飲みに来れていない方もいるし、(コロナ禍で店を)1年3か月、閉めたのでそういった影響もある」と厳しい現状を訴える。一方で河西氏は、参院選に参政党から東京選挙区で出馬し、話題になったこともあり、「お客さまもびっくりというのが正直なところ。各党の先生方もウチにいらしているが、『頑張れよ』と温かい言葉をいただいた」と振り返った。

 河西氏が立候補を決意した理由の一つに、コロナ禍があったという。

「コロナ中に緊急事態宣言になって、まず夜の街ということで全く助成金が出なかった。甲賀さんが署名を集め、国に対して対応してもらって、一般の飲食業と変わらない助成金は出るようになったが、飲食に対する政府の対応は納得できなかった」

 そのうえで河西氏は“夜の街いじめ”に触れ、「(政府は)とりあえず飲食店を規制しようとして、根拠がない。一番感染源が多かったのは福祉施設。飲食店の50倍とデータが出ている。なんで夜の街となるのか? ウイルスが20時以降は活発になるのか? 数字を出してくださいといっても出さない。飲食いじめ」と訴えた。

 甲賀氏は「風営法の兼ね合いで窓をそもそも開けられないので密、換気が悪いから感染が多いとの見方をされたが、因果関係は立証されていないものが多い。リスクはそれ相応にあるが、一定の注意をすれば防げるものはある」と話した。

 第7波到来で再び業界が狙い撃ちされないよう、けん制した格好だ。