閑静な住宅街が騒然となった。東京・福生市の路上で、男子高校生2人が40代の男にハンマーで殴られ、駆け付けた警察官6人が薬剤をかけられる事件が発生した。その後、男が立てこもっていたとされる自宅に警察が突入すると、すでにもぬけの殻。裏口から逃げたとみられ、現在も逃走中だ。いったい何があったのか――。
事件は29日午前7時過ぎに起きた。男と同居する母親が、自宅向かいの飲食店の駐車場でたむろする男子高校生ら数人を注意。ところが、その後も高校生らが居続けたことから、その場にいた男がハンマーで殴ったという。
高校生の1人は眼底骨折の疑い、1人は右肩を打撲。駆け付けた警察官も、男に噴霧器で薬剤のようなものを吹きかけられて、3人がケガを負った。いずれも命に別条はない。
被害に遭った男子高校生らは、近隣でよく見られる〝ヤンチャな若者たち〟だったという。駅前やその周辺エリアを日常的にバイクで走行しており、コンビニや空地でたむろする姿もよく見られていた。
高校生を知る20代男性によると「バイクが好きな人たちで、普段から5~6人グループで、その辺を走ったり夜景を見に行ったりしている。29日の朝も5~6人でいたって聞いた。うるさくしてたら丸刈りのおじさんに殴られたらしい」。それが事件の引き金をひいてしまったようだ。
また、近所に住む50代男性は「駐車場にはバイクが3台ぐらい止まっていた。血もすごかったし、警察の服も乱れていて怖かった」と話した。
午前7時30分過ぎには現場周辺に規制線が張られた。男は自宅に立てこもったとみられ、捜査員が男の自宅に突入したものの、すでにもぬけの殻。どうやら薬剤を警察官に噴射した際、混乱に乗じて裏口から逃げたとみられる。付近は住宅が密集しており、公道に出るには、隣家の敷地を通る必要があるが、詳しい逃走経路はわかっていない。
警察によると男の特徴は、身長173センチ、上下グレーのスウェット姿、がっちり体形、丸刈り、年齢は44歳。地域の防災無線でも、男が逃走中であるとアナウンスし、注意を呼びかけていた。
男やその母親は、近所付き合いが少なかったという証言もある。60代の女性はこう話す。
「もともとは福生の人じゃないと思う。私は長いこと近隣に住んでますけど、男もお母さんも一回も見たことがない。近所の人たちも、2人のことをどこの誰だろうって言っていました」
男の自宅からはハンマーやナイフ、噴霧器などが見つかっており、男が現在も所持している可能性がある。それだけに「怖いです。早く捕まってほしいです」と声を震わせた。
警察は殺人未遂の容疑で男の行方を追っている。











