怒とうの快進撃だ。巨人の主砲・岡本和真内野手(24)が16日に契約更改交渉を行い、7000万円増の2億1000万円でサインした。24歳での2億円突破は1998年の松井秀喜に次ぐ球団史上2番目のスピード記録。4番打者としての自覚も年々深める一方で、独特なキャラクターは色あせない。その度量の大きさは松井氏にも引けを取らず、名実ともに〝令和のゴジラ〟となりつつある。

 東京都内の球団事務所で来季契約を更改した岡本の表情はキリリと引き締まっていた。「(新型コロナ禍で)世間がこういう状況の中、球団も厳しいはずなんですけど、これだけ上げてもらったというのは感謝の気持ちでいっぱいです」。今季は出場した全118試合で4番に座り、打率2割7分5厘、31本塁打、97打点。初タイトルとなる本塁打王と打点王の2冠に輝き、リーグ2連覇に大きく貢献した。坂本から次期主将候補に挙げられるなど周囲の信頼も厚く「キャプテンになる、ならないに関係なく、ちゃんとそういうことをしていかないといけない立場だと思う」と言うことも頼もしい。

 それでも茶目っ気たっぷりの〝岡本節〟は健在だ。FA加入する梶谷について問われると「難しいサードゴロは梶谷さんばっかりだったんで、それがなくなるというのはちょっと気楽」と報道陣を笑わせ、自分へのご褒美には「外出もなかなかできないですし、おいしい出前を頼んでみます。ちょっと高級な出前」と何ともほほ笑ましいコメントを残した。

 ますますスケールアップするGの主砲は器のデカさも規格外だ。今春の宮崎キャンプ中にはこんなひと幕もあった。2月5日付けの本紙では今季から巨人がファウルカップの装着を励行する中、ナインの間で「誰のファウルカップが一番デカいのか?」が話題に上り、さまざまな選手の証言から岡本だと報じた。これが「岡本 金カップ王」との見出しで想定外の一面となり、本紙記者は事情を説明するために岡本のもとへ急行。この手の話になると激怒されるケースがほとんどなのだが…。

 岡本は「何ですか、それ」と一瞬だけキョトンとしたものの腹を抱えて爆笑すると「これ言ったの誰ですか? ねえ誰、誰!?」「先輩か後輩かだけでも教えて」「あっ、分かった! 〇〇さんでしょ、絶対そうや」などと笑いながら矢継ぎ早に〝逆取材〟。どうにか岡本の猛攻を交わし、最後に「ところで〝金カップ王〟に反論はある?」と聞くと急に居直ってこう断言した。

「反論はありません」。どことなく誇らしげにそう言い残すと、再び笑顔でグラウンドへ駆け出して行った。こうした少々の〝下ネタ〟にも動じないところは、現役バリバリだったころの松井氏に通じるものがある。

 岡本は大先輩の松井氏との比較に「まだまだ僕の方が実力も実績もないですけど」と恐縮しきりだったが、もはや〝令和のゴジラ〟と言っても過言ではないだろう。120試合の短縮シーズンでも3年連続30発超えを果たした頼れる主砲。「全試合スタメン」と「キャリアハイ」を目指す来季はどんな活躍を見せてくれるのか――。