マリナーズなどで通算3089安打を放ち、日本選手で初めて米国野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が26日(日本時間27日)、殿堂入り式典を翌日に控え、米ニューヨーク州クーパーズタウンのクラーク・スポーツセンターで前日のメディア対応に臨んだ。以下、一問一答。

 ――今でも変化されてる中で前へ進んでいるか

 イチロー氏 前進してるかどうかはわからないんだけど、気持ちとしては当然、今でも前に進みたいと思ってる。でも、なかなか50(歳)を超えて、じゃあフィジカルの能力が上がるかどうとかっていうのはね。ま、何年か前になぜか球速が上がったっていうことはあったんだけれど、その理由はわからないし。だから面白いというのはあるよね。

 ――野球における1番の思い出は

 イチロー氏 うーん…長いからね、なかなか1つピックアップというわけにはいかないんだけど…おそらくこれまでも、この先も、これ以上の地獄はないという経験は、やっぱ高校の2年間ですね。何か困難なことが現れた時は、高校の寮生活を思い出すことが多いです。いろいろ大変なこと、もちろんプロ野球選手になると、それはただ好きではやってられないですから。やっていけないですから。子供のような真っすぐな気持ちで野球にこう没頭できるかって言ったら、全くそんなことはないです。チームメイトとの関係とかもいろいろあります。そんな時に支えになったのが、やっぱり高校時代の寮生活。

 この経験は勧められないし、今もちろんこの時代にできるわけもないんですけど、人にとってこう、社会人になったら、当然責任が生まれて…基本的にはうまくいかないことの方が多いと思うんですよね。で、たまにうまくいくからモチベーションが上がる。で、また挫折して、そこにこう向かっていく。そんな時に支えがない人はどうやってその先をこう歩んでいくんだろうか、と考えた時に、一定世代以下ですね、これは。周りがみんな優しくて、ご両親もみんな優しい。先生たち、指導者たちみんな優しい。

 うーん、これは社会人になってその壁にぶつかった時にどうやってそれを乗り越えていくんだろうとか、そういうことを最近よく考えるですけど、僕の場合は、僕の時代の場合はそういうのがあったので、そう問われると高校生活ということになります。

 ――1月の会見の時に、唯一1票入れてくれなかった人に自宅に招いていて話したいと語っていたが、実現したのか

 イチロー氏 会ってないです。