【球界こぼれ話】ドジャース・大谷翔平投手(30)が前カードの敵地ロッキーズ戦で日米通算300本塁打を記録した。24日(日本時間25日)に今季27号を放ち、日本ハム時代の48本に加えてメジャーでの252本。この話題は各メディアで大きく報じられたが、2000年代前半にメジャーを取材していた身としては、快記録以上に気になったことがある。対戦相手だったコロラド・ロッキーズの異常ともいえる「弱さ」だ。

 2年連続でシーズン100敗を記録しているロッキーズは、今季も開幕直後からナ・リーグ西地区最下位を“独走”。50試合を終了した時点で8勝42敗となり、23年にアスレチックスが記録した1901年以降の50試合時点ワースト記録(10勝40敗)を更新した。

 今月15日(同16日)の敵地ブレーブス戦から4連勝を飾ったものの再び下降線をたどり、28日(同29日)時点でも18勝65敗と上昇気配は見られない。

 このままなら3年連続「シーズン100敗」は確実な情勢だけに、地元メディアは早くも「今年のロッキーズは昨年のホワイトソックスが記録した近代MLBのシーズンワースト記録(121敗)を塗り替えてしまう可能性が高い」と危惧。歴史的ペースで黒星を積み上げるチームに焦燥感を募らせている。

 そんな弱さばかりが際立つロッキーズだが、意外にも地元ファンには根強く支持されている。

 ここ2年でシーズン100敗以上を記録しているにもかかわらず、昨年の本拠地での観客動員数は1試合平均で3万1361人。メジャー30球団の全体でも15位で、名門メッツ(1試合平均2万9484人=17位)や同一地区のライバル・ダイヤモンドバックス(2万8912人=18位)を上回った。

 今季も昨季よりは減少傾向とはいえ、1試合平均で2万9000人台(15位)を維持。「歴史的弱さ」の中でこの観客動員は快挙だろう。

 ワールドシリーズに進出した07年はチームの中軸にM・ホリデイやT・ヘルトンら強打者が君臨。シーズン前は下馬評が低かったものの、後半戦の猛追でワイルドカードから勝ち上がり、ナ・リーグ制覇を成し遂げた。当時と現チームでは力の差が歴然としているが、ドジャースやパドレスなど強豪がひしめく同地区の戦いをさらに盛り上げるためにもロッキーズの再起は不可欠だろう。

「弱すぎる」からこそファンの熱いサポートもあるロッキーズ。期待薄を承知の上で中盤戦以降、巻き返しを見せてほしい。