仕切り直しのゴングだ。ドジャース・大谷翔平投手(30)が27日(日本時間28日)に本拠地ドジャー・スタジアムでの開幕戦を迎える。今後は二刀流の解禁も予定されるが、当面は打者としての出場が続くとあって今季もアーチ量産に期待がかかる。その人気は周知の通りで、あまりの過熱ぶりに米国内では「大谷護衛隊」の存在が脅威として捉えられ、他の全球団に〝警報〟まで発令される事態となっている。

 日本列島を大熱狂させた開幕シリーズから調整期間を経て、いよいよ本格的なシーズンが幕開けする。

 一時中断していた大谷の投手復帰計画も再開間近で、29日(日本時間30日)にはおよそ1か月ぶりにブルペンで投球練習を行う予定。当初はロバーツ監督が「5月ごろ」としていた復帰時期も「10月に二刀流をできることが最も重要」とシーズン終盤に見直された。そのため、しばらくは昨季と同じく打者だけで出場を続けることになりそうだ。

 となれば、自己最多記録を更新した昨季の54本塁打に続く、3年連続の本塁打王への期待も膨らむ。しかも熱烈な〝護衛隊〟が大谷を強力援護し、米国内をも震え上がらせているのだ。

 その存在が認知されたのは、大谷が19日の開幕2戦目(東京ドーム)で今季1号をマークした直後。右中間に放たれた大飛球は最前列にいた観客に当たってグラウンド内に落ちたため、審判団による映像検証を経て正式に本塁打と認められた。

 この判定に激怒したのが対戦相手のカブスファンで、ホームアドバンテージだといわんばかりに「大谷に有利」「インチキ」といった不満がSNS上にあふれ返った。大型補強を連発したドジャースは「悪の帝国」ともやゆされ、普段から快く思わないファンの怒りも相まって瞬く間に〝暴風〟と化してしまった。

 そんな状況下で激しく応戦したのが大谷側だ。打った本人が「しっかり入るかなとは思っていたんですけど、少し微妙な感じになっちゃって」と振り返ったように、高々と打ち上がった飛球はドームの天井をかすめ、失速するように最前列付近に落下。その模様がさまざまな角度から撮影され、大量に拡散されたのだ。

 こうした現象に、米メディア「FANSIDED」は「確かにホームランを巡る論争(の流れ)はある程度変わるだろう」と一定の理解を示しつつも「ボールが天井に当たったかどうかは全く問題ではない。その議論は必要なのだろうか? 審判がホームランと判定し、レギュラーシーズンの本塁打として記録される。陰謀説を否定しようとしたところであまり意味がない」と冷静に指摘するほどの反撃だった。

 東京シリーズの特別ルールでも「打球が、フェア地域上の天井や懸垂物に当たった場合は、ボールインプレーとする」と明記されていたが、何よりも審判団が「本塁打」とジャッジしても収拾がつかない状況は奇妙に映ったようだ。同メディアはドジャースを除く全球団にこんな警鐘まで鳴らした。

「これがドジャースファンが大谷とチームを擁護する方法だとすれば、他の29球団のファンはシートベルトを締める必要があるかもしれない。少しでも物議を醸す指摘があれば、すべてをザプルーダー・フィルム(8ミリフィルム映像)のように分解し、ドジャースが正しかったと知らしめる波乱含みの展開となるかもしれない」

 審判が下す判定は絶対だが、メジャーの本場をも驚かせる強力援軍の存在は大谷にとっても心強いかもしれない。