MLB開幕シリーズが18日に東京ドームで開催され、ドジャース・大谷翔平投手(30)はカブス戦に「1番・DH」で先発出場。5打数2安打で4―1の勝利に貢献した。今やメジャーの顔となった大谷は憧れの対象。スーパースターを少しでも身近に感じたい日本球界内では、妙な“大捜索”が行われようとしている。
あの大谷をもってしても特別な舞台だった。「普段緊張することはないですけど、珍しく緊張しているなというのは1打席目にあった」。今永の前に二ゴロ、二直に倒れたが、5回の第3打席で逆転につながるチーム初安打を放ち、9回の5打席目にはダメ押し点をアシストする二塁打もマークした。
4万2365人(主催者発表)の大観衆をはじめ、日本中が注目した歴史的一戦。夢のような時間は19日の第2戦を残すのみとなった。大谷には今季1号も期待されるが、来日中のドジャースが使用する三塁ベンチ前のグラウンドがなぜか異様な熱視線を集めている。一部のNPB球団の関係者たちは「ないかなあ。1個くらい残っているよね!?」「あるよ。どれだけ掃除しても隙間に埋まっているよ」などとソワソワ…。何がそうさせているのかといえば、15日に行われたプレシーズンゲームの巨人戦だ。
大谷は戸郷から右翼席中段にファン待望の一発を放った。悠然とダイヤモンドを一周すると、ベンチ前で盟友のT・ヘルナンデスからひまわりの種のシャワーを浴びた。本場ではおなじみの光景だったが、日本では初公開。その大谷にかけられて飛び散った種を手に入れようとしているわけだ。
もっとも、その“お宝”が残されているかは定かでない。試合後にはスタッフが清掃し、翌16日の阪神戦とこの日の試合でも三塁ベンチを使用した。そもそも大谷がアーチをかけた3回の攻撃は1イニング3発の猛攻。先制ソロを放ったコンフォートもT・ヘルナンデス、そのT・ヘルナンデスもパヘスから種シャワーで祝福された。
もはや種が残っていたところで判別は不能。加えて東京ドームは巨人の本拠地とあって、関係者の一人は「完璧に清掃しているでしょ」と絶望的なひと言も放った。実際、この日の試合前に現場を目視で確認したところ、それらしいものは見当たらなかったが…。
ただ、可能性がゼロになったわけではない。前出関係者が「隙間」と話したように、同球場の人工芝は「6.3センチ」。毛足は長く、2014年に約3億円をかけて全面リニューアルされた際にクッション性を高めたためフカフカ状態となっている。
人気絶頂の大谷は触れたものがすべて“プレミア化”してしまう状態だ。ドジャースでは昨年9月に「大谷が打席で踏んだ土」を販売してしまったほど。3月のドジャー・スタジアム開幕戦の土は「99ドル(約1万5000円)」、4月に日本選手歴代最多本塁打をマークした打席の土は「149ドル(約2万2000円)」で売られ、即完売状態となってしまった。そう考えれば“大谷に触れた種”を欲しがる心理は分からなくもない。
さながら金脈の近くを流れる川で砂金を探すかのような光景になりそうだが、それだけ誰もが大谷にゾッコンということだろう。小さな種を求めて静かな“大捜索”が続きそうだ。













