渋野日向子(21=サントリー)、畑岡奈紗(21=アビームコンサルティング)らが出場する女子ゴルフの米メジャー「ANAインスピレーション」がカリフォルニア州ランチョミラージュのミッションヒルズCC(パー72)で10日に開幕する。新型コロナウイルスの影響で例年の4月から9月に延期となった今季の海外メジャー第2戦は、「暑さ」との戦いとなりそうだ。

 8月上旬から、現地では猛暑警報が出る日が続いている。40度超えは当たり前で、最高気温がなんと50度に迫る日も多い。今週に入ってやや気温は下がったが、それでも大会期間中は初日を除いて40度を超える予報となっており、米LPGAはキャディーにカートの使用を認める異例の対策を取ったほどだ。

 8月の「AIG全英女子オープン」で風や雨に翻弄された選手たちは、また違った意味で自然との戦いを強いられることになる。技術はもちろんだが、4日間を乗り切る体力勝負という面も出てくるだろう。

 単純に考えれば、ベテランよりも若手に有利。5人の日本人選手の中でも、黄金世代の3人、渋野、畑岡、河本結(22=リコー)に期待がかかる。コースは例年、硬いグリーンが特徴。ボールを止めるためには、短いクラブでグリーンを狙える飛距離が求められるが、その点も3人は問題ないだろう。

 注目の渋野は大会連覇を狙った「全英女子」を含めて3戦連続予選落ちと調子が上がっていない。しかも米国での試合は初めてとなるが、世界を驚かせた昨年の「全英女子」のように日本勢初Vの偉業を引き寄せられるか。