鹿児島相互信用金庫「みんなでやれば怖くない」?職員の2割が不正行為で処分

2018年04月23日 17時30分

 鹿児島市の鹿児島相互信用金庫で、前代未聞の不祥事が発覚した。

 2001年3月から今年1月までに、顧客の預金を着服するなどの不正行為が約1600件あったと公表したのだ。不正に扱われた額は約5億4000万円で、9人の解雇を含めて計144人が懲戒処分を受けた。

 同信金のホームページによると全職員は681人。つまり2割以上が不正に関与していた形になる。「みんなでやれば怖くない」とでも思ったのか…。

 同信金では、昨年12月に職員3人による約5000万円の着服が発覚。外部有識者による第三者委員会で調査した結果、過去17年間で着服・流用などの犯罪行為が1353件、便宜供与などの私利行為は243件確認された。

 また着服や流用以外にも、ノルマ達成を目的に不必要な融資をしたり、ローンを組ませてその利息を自分が払うなどしていた職員も複数確認されたという。

 同信金は3月末付で9人を解雇。職員の上司らは減給や降格などの懲戒処分となった。顧客への被害弁済を終えていることから刑事告訴はしない方針だが、同信金の稲葉直寿理事長は役員報酬を返納し、業務引き継ぎ後に引責辞任する。

 同信金の「信用」はまさに地に落ちたが、このところ銀行のモラルを疑う事件が頻発している。

 今月上旬には、女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開していたスマートデイズ社が経営破綻。多くの出資者に1億円を超える異常融資を行ったスルガ銀行には“共犯説”がささやかれている。

 メガバンク勤務の30代男性は2つの不祥事について「社内の管理態勢がずさんすぎます。全行員で不正をチェックするのが当たり前。うちの場合は、接待や贈答の稟議書を上げずに接待を受けただけでもすぐにバレて、接待された行員はしばらく外出禁止になります」と語る。銀行の“安全神話”は崩壊寸前だ。