埼玉県警は9日までに、車2台を盗んだとして、窃盗の疑いで住所不定、無職の斎藤真良知容疑者(28)ら男2人を再逮捕した。フラフープを使って車の電子錠を誤作動させたという。

 再逮捕容疑は2月28日~3月1日、さいたま市の住宅敷地内で車1台を、伊奈町の駐車場で車1台をそれぞれ盗んだ疑いが持たれている。

 県警によると、2人は市販のフラフープにコードを取り付けた機器を自作。電子キーから出る電波を増幅して電子錠を誤作動させ、車を盗んだとみられている。

 もちろん、フラフープそのもので電子錠を解錠できるわけではない。フラフープをアンテナの骨組みとして利用し、そこに電線やコードを巻いて「ループアンテナ」を作ったというわけだ。

 これは、以前から海外でも確認されている「リレーアタック」の一種とみられる。電子キーを持っている人やキーが置かれている住宅などに犯人が近づき、電子キーと車の間で交わされる微弱な電波を特殊な機器で拾って増幅し、車の近くにいる仲間へ中継する手口だ。車に「電子キーが近くにある」と誤認させてドアを解錠し、エンジンを始動させて盗むというものだ。

 今回使われた「フラフープ+コード」という器具は、見た目こそ奇妙だが、電波工学的には大型のループアンテナを利用したリレーアタック装置というわけだ。

 海外では以前から、犯人が住宅の外で大型のアンテナを使い、家の中にある電子キーとの通信を中継して車を盗む事件が確認されている。英国では「壊れたフラフープ」のような大きな輪状の器具を使った自動車盗が防犯カメラに捉えられたケースもある。

 対策としては、対応する電子キーを節電モードにしたり、使用していない時は電波を遮断する専用ポーチや金属製の容器に収納したりする方法がある。