パイロットを名乗ったロマンス詐欺師の正体とは――。身分を偽りSNSで知り合った複数の女性から金銭をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われている芳澤克哲被告の公判が15日、東京地裁で開かれた。
起訴状などによると芳澤被告はパイロットと偽り、マッチングアプリで知り合った複数の女性から、結婚資金などの名目で金銭をだまし取った。被害女性は3人で、被害総額は合計500万円以上にのぼるという。
出廷した芳澤被告はぽっちゃり体形で、メガネをかけ所在なさげに証言台に着席した。起訴内容を認めており、この日、行われた被告人質問ではあまりにも身勝手な犯行動機が語られた。
弁護人から犯行動機について問われると「学歴と職歴にコンプレックスがあった。自分を良く見せたくて、パイロットで独身と言いました」と述べた。
芳澤被告は高校卒業後、介護職に従事。婚姻歴が3度あり、2番目の妻との間には2児をもうけている。逮捕時は無職で3番目の妻と婚姻関係にあった。パイロットの正体は無職の妻帯者だったというわけだ。
マッチングアプリを始めた理由について「子供が生まれ、妻が仕事と育児に忙しくて男性として見てもらえなかったのが寂しかった」と身勝手な主張を繰り返した。パイロットと名乗ったことについても「優越感に浸り、女性からチヤホヤされたかった」と述べた。
被害女性から2人の将来のための資産運用資金として50万円、また別の被害女性からは新居の頭金として約130万円と、結婚をちらつかせ金銭をだまし取った。一方で高収入のパイロットだと信じ込ませるための出費も多く「生活費にも困っていた」と明かした。
芳澤被告は「身勝手な恋愛で時間と金銭を奪ってしまい、申し訳ございません」と謝罪したが、検察は拘禁刑4年6月を求刑。判決は9月30日に下される。











