女子プロレス界の盟主「スターダム」で異様な注目を集めているのが〝ブラック・ピーチ〟こと渡辺桃(21)だ。昨年末にリーダーを務める「クイーンズ・クエスト(QQ)」を裏切り、極悪ユニット「大江戸隊」に電撃加入。水を得た魚のように悪の限りを尽くす。あの清廉潔白な「桃」はなぜ、悪の道を選んだのか。そして思い描くスターダムマットの姿とは? 本紙が緊急直撃した。

 ――なぜ大江戸隊に

 渡辺 自分の殻を破りたかったから。「5★STAR GP」を優勝できなかったり結果を残せなかったというのもあるけど、それは理由の一部でしかない。(11月3日川崎大会で大江戸隊のスターライト・キッドとの)ハイスピード戦があって、こっちの方が合ってるなって。リミッターを外せるし、抑えていたものを出せるのが分かった。あの時に勧誘されたのもあって、まあいろいろ考えてたよ。

 ――QQに思うところもあったのか

 渡辺 林下詩美が赤いベルト(ワールド王座)を巻いていたのもあって、同じユニットにいても成長できないなって。ユニットのリーダーという縛りがあったから、それも取っ払いたかった。

 ――ブラック・ピーチになり注目を集めた

 渡辺 当たり前だろ! いろいろ言うヤツもいるけど、別にお客にこびを売ろうとは思わない。大好きな詩美とジュリアしか取材しない東スポまで手のひら返しで私の話を聞きにきやがって! (大江戸隊は)いいねえ~。5年もQQにいたから。それに今の大江戸隊のメンバーは5年以内にデビューした選手ばかりだから新鮮だよ。

 ――今後は

 渡辺 もう過去の渡辺桃は捨てた。正義感もなくなったよ。壊してやろうという気持ちしかない。QQを標的? 裏切った楽しさが忘れられなくてさ。もっと破壊したくてたまんないよ。

 ――QQは2016年11月に紫雷イオ(現WWE)を中心に結成された

 渡辺 過去の栄光とか嫌いだから。確かに私が(イオから)受け継いだけど、それにも縛られていたのがあった。もうQQの歴史なんて必要ないでしょ。

 ――29日の愛知・ドルフィンズアリーナ大会は当初、詩美とのシングルだったがカード変更に。キッドと組み、QQの詩美&AZMと対戦する

 渡辺 赤いベルトを失って価値のない詩美とはいつでもシングルでやれるし、焦る必要もない。私が病院送りにしたAZMが戦いたいと言ってるなら、受けて立つだけ。2人とも潰すだけだね。

 ――潰してどうする

 渡辺 全ユニットを次々に潰していこうかなって。どこもいけすかないし。STARSは超えなきゃいけない岩谷麻優がいるけど、出戻りの葉月とコグマは気に食わない。「出戻って勢い増してます」みたいな雰囲気がね。DDM(ドンナ・デル・モンド)はよそもんの集まりなのに、自分たちがスターダムの中心みたいのがムカつく。盛り上がっているのはスターダムの力があってだろ? あいつらが盛り上げているんじゃないから。

 ――DDM率いるジュリアについては

 渡辺 よそものを連れてきた主犯格。一番ムカつく。しかも変な問題児ばかり連れてくるし。アイツ自身、入ってきたときにみんなに迷惑をかけただろ? 私は忘れてねえから。とにかく潰さなきゃダメだね。スターダムに必要ないヤツらだから。コズミック・エンジェルズ? 眼中にない。おばさんばかりで、うるさいなという印象しかない。まあ、放っておいても潰れるでしょ。

 ――スターダムマット全体については

 渡辺 誰でも入って来られるようになり、変な人ばかり入ってくる。何もできない新人とか必要?って思う。スターダムの土台をつくってきたのは私たちだから。

 ――団体をどうしたい

 渡辺 外から選手が入ってくる流れを断ち切ってやる。そのためにも大江戸隊が全ユニットを潰して制圧する。極悪ユニットがトップの団体に入りたいと思う? 思わないだろ。これからは狭き門にしてやるよ。スターダムのレベルを下げないためにもね。そして「正義は勝つ」が覆るスターダムになればいいね。