全日本プロレスの元世界ジュニア王者・岩本煌史(31)が16日の後楽園ホール大会で所属ラストマッチとなるタッグ戦に望んだ。

 岩本は2016年から全日本に参戦し、翌17年1月1日付で入団した。それから5年たった今年12月31日付で退団となる。所属として王道のリングに上がるのはこの日が最後で、ブラックめんそーれと組んでライジングHAYATO、青柳亮生組と対戦した。

 ラストマッチに向けて「最後はジュニアで激しく動きたい」と話していた通り、試合は攻防が目まぐるしく入れ替わるジュニアらしいスピーディーな展開になった。そんな中、岩本は青柳亮生を一本背負いで投げ飛ばすに決めるなどはつらつとした動きで存在感を発揮。しかし時間はあっという間に過ぎ、10分47秒ブラックめんそーれが青柳亮生のファイヤーバードスプラッシュで3カウントを奪われ試合は終了した。

 試合後、後楽園ホールの光景を目に焼き付けるように見回した岩本はマイクを持つと「キャリアの半分以上をこの全日本で過ごしてきました。このリングには学ぶことはたくさんあって、自分のプロレスの土台はこの全日本で培ったもので間違いないです」と感慨深げ。今後はレスラーとしての活動を〝一時休業〟し、新たな夢の実現に向けて歩み始めるが「全日本で学んできたものは絶対にどこでも通用するものだと思います。どこに行っても全日本らしさ、個性は出していけると思う」と飛躍を誓った。

 最後には対戦相手とパートナーに感謝を口にしてから「今日をもってリング上でのプロレスラーとしての活動は一時休止させていただきます。5年間本当にありがとうございました」と話し拍手を浴びた岩本。次なる場所で成功を収めたのち、再び王道のリングに帰ってくることを期待したい。