全日本プロレスの3冠ヘビー級王座に挑戦する大日本の〝怪人〟アブドーラ小林(45)が「血の正月」を予告した。

 全日本は6日、都内の事務所で会見を行い、1月2日の東京・後楽園ホール大会で3冠ヘビー級王者のジェイク・リーに小林が挑戦すると発表した。50周年イヤー一発目の興行で至宝ともいうべきベルトが他団体に流出する危機となるが、こればかりは5日の後楽園大会で行われたハードコア戦で小林がジェイクに直接勝ってしまったのだから仕方ない。

 当然、猛る小林は会見でも言いたい放題だ。「試合はPWFルールで行う? それは当然だ。PWFは反則5カウントまでOKで場外もカウント10以内なら何をしてもいいんだろ? 反則ルールを存分に使って戦います」と不穏予告を放つと、やおら懐からスパナを取り出し「これ、(会見場の)入り口の工具箱にあったんだけど、俺がこれを取ったのに気づいたのは電話番のお姉ちゃんだけだからね。こういうこともできるんだ。プロレス的にブラインドを突くとかね。これで先に会場に入ったチャンピオンを背後から襲うことだってできたんだぞ!」と通告する。

 その後も「大流血戦をやってやるよ!」と叫ぶ小林。しかし全日本は1月2日からリングマットを刷新する予定で、奥田リングアナから「新しいマットがいきなり血で染まるのはどうなのか」とクレームが入った。するとジェイクが「いいよ。ここまで言ってるんだから。3冠戦に限っては今使っているマットでやろう」とまさかの逆提案だ。これに小林は「じゃあ、やりたい放題ってことですね」と喜んだが、背中を押した王者の真意も気になるところだ。

 5日の後楽園大会では小林がフォーク攻撃でジェイクを大流血に追い込みアップセットを起こしたが…。間違いなく王者もリベンジに燃えているだけに、新年早々とんでもない流血戦になってしまいそうだ…。