中日が21日の阪神戦(バンテリン)に2―3で敗れ、5連敗。借金は12となった。すでに自力でのCS進出も消滅していることから、若手起用への切り替えを求める声も高まっているが…。それに対し、仁村徹二軍監督(59)が持論を展開した。

 まず、この日抹消された土田について。9試合に出場し、5打数2安打で打率4割、2打点の好成績を残していたが、仁村二軍監督は「慢心させないように。打てばいいというものではない。レギュラーに近いが、まだ体がちょっと細いので。将来を見据えて中途半端にならないように、三拍子のあるレギュラーづくりがまず大事。また上へいけるように、めげないようにしてほしい」と話す。

 さらに守備面についても「俺は天才だとは思っているが、うまいとは思っていない。天才も努力をしないと。まだあの肩での送球では一軍の遊撃は無理。堂上とか三ツ俣とかと比べると中の中ぐらい。守備はもっと精度を上げないと」と注文をつけた。

 一方、二軍戦で9本塁打をマークしている石垣が今季一軍昇格がまだないことには「良かったり、悪かったりなので。良いときは普通2週間ぐらい続いて、その間にチャンスがあれば一軍へ行って出してもらえるが、それが続かない。運が悪いというか、タイミングも悪い。自分が打っていても一軍の選手が打っていたら声がかからないし、そういう運も含めて実力だから」とした。

 全体的に中日で若手の一軍起用が少ないことには「一軍を経験したらみんな良くなると思っているが、経験して失敗したときに立ち直れる、結果を出せる選手を使わないと。一軍のスピードにも慣れていないのに、いきなり上げて直球に差し込まれ、変化球に泳がされてしまっては。根尾とか石川昂も岡林も(一軍に)いきました。ついていける選手はそこまで(二軍にはいない)。この選手のために何敗したらその倍、3倍になって返ってくるような可能性があるなら(一軍で)使ったら面白い。ただ、結果が見えているのに使えない」という。

 若手起用に関しては現場にも思うところがあり、そう簡単にはいかないようだ。