広島が〝夜間練習撤廃〟でメリハリのあるキャンプを送っている。第2クール最終日となった9日は今キャンプ初となるケース打撃を行いエンドランやバントなど実戦での作戦を確認。佐々岡真司監督(53)は「いろんな確認作業があった中で、全選手が理解して取り組んでいる姿勢は評価したい。第2クールまで順調に来ている」と手応えを口にした。

 充実したキャンプの裏には〝働き方改革〟がある。これまでの広島は球場での練習が終わっても一日が終わりではなかった。若手ナインはホテルでの夕食後に大部屋でのスイング練習や、駐車場にネットを張ってのティー打撃など、日が暮れた後もバットを振り込んでいた。しかし、今年はホテルでの夜間練習はなしの方針に転換となった。

 全体練習後も重点練習やスイング練習などが課されているため、球場を出るのは午後5時近くになる選手もいるが「球場ですべてを終わらせる。帰ったら飯食って治療してという感じ」(河田ヘッド)と、それさえ終われば晴れて自由の身となるのだ。

 これは3連覇時と同じ方針で惰性での練習をなくし、メリハリを付けることができる。実際「球場での練習を乗り切れば、あとは休めるから若い選手も高い集中力で取り組んでいる」(チーム関係者)と効果も表れているという。

 3年ぶりのV奪還を目指す赤ヘルがあの手この手でチーム力の底上げに務めている。