バース、掛布以来のキングや! 阪神・大山 タイトル獲得へ〝3番転向プラン〟

2020年10月06日 05時15分

リーグトップの巨人・岡本に並ぶ24号2ランを放った阪神・大山

 うまくいけば一石二鳥になるかもしれない。5日の巨人戦(甲子園)で8月19日以来の4番に座り、キング争いでトップに立っていた巨人・岡本に並ぶ24号2ランを放った阪神・大山悠輔内野手(25)に本塁打王獲得も視野に入れた〝3番転向プラン〟がチーム内外から浮上している。


 1―1の5回にバックスクリーンに放り込んだ決勝アーチには、ベンチから見守っていた矢野監督も「なかなかチャンスで一本が出ない状況でホームランを打ってくれればいいな、と思ってた」と舌を巻いた。この日の4番起用はサンズが24打席連続無安打で前日の第4打席で左手に死球を受けたことと、ボーアも17打席連続無安打と不調なため。しかし、期待の和製大砲の〝一発回答〟には「タイトルを狙ってほしい。これからに期待する」と自然と指揮官の表情もほころんだ。

 大山は「皆さんは(本塁打の)数を言いますけど、目の前の試合を戦うことが一番」と特に意識をしていない様子だが、なんとかキングの座を射止めてほしいと願っているのは矢野監督ばかりではない。チーム関係者からは「残り試合で少しでも多くの打席に立たせてあげるため、大山の打順を3番にしてはどうか」との声が上がっている。1986年のバース(47本)を最後に阪神から一人も出ていない本塁打王のタイトルを是が非でも獲らせたいとの思いからだ。

 球団OBで評論家の柏原純一氏も、これには大賛成。「ただ単に打席数を稼がせるために1、2番に置くというのなら反対だが、大山を3番に置くオーダーなら十分に機能すると思う。今年、大山がタイトルを獲得することができれば本人にとっても大きな自信になるだろうし、今後長くチームの主軸を担っていくための大きな糧となる」と言う。

 極端に左中間、右中間が深い球場の構造に加えて、浜風と呼ばれる打者泣かせの強風が上空に舞う甲子園は多くのスラッガーを悩ませてきた。球団の生え抜きでは84年の掛布(37本)が最後のキングで、1991年には救済策として設置されてきたラッキーゾーンも撤廃された。

 打者にとって不利とされる甲子園を本拠地として戦う阪神の選手がキングに輝けば、本人の自信になるばかりでなく、チームに与える波及効果も大きい。サンズとボーアの状態にもよるが「3番・大山」は一考の余地がありそうだ。