再ブレーク中の広島・堂林翔太内野手(29)が30日の阪神戦(マツダ)で13試合ぶりにベンチスタートとなった。前夜の試合の守備中に痛めた左足首の影響と見られ、この日は延長戦に突入したものの最後まで出番はなし。症状について佐々岡監督は「大丈夫、大丈夫!」と軽症を強調し、1日からの中日戦(ナゴヤドーム)にも帯同させることを明言した。

 シーズンはまだ中盤なだけに大事を取って登録を抹消し、じっくり完治させる手もあったはず。そうしなかったわけは思いのほか軽症だったのと同時に〝反攻ムード〟を保つため。石原慶幸捕手(40)や西川龍馬内野手(25)などここ1週間で主力選手が続々とけがによって戦線離脱。そのため堂林までが不在となってしまえば、一気にチームの雰囲気までもが下降しかねないのだ。

 球団関係者は「一生懸命でファンも多いから堂林が打席に立つと盛り上がるし、シングルヒットを打っただけで劣勢の流れが変わることもある。ベンチにいると相手は嫌なはず」と〝堂林効果〟について説明する。

 チームは30日の一戦を延長の末に3―5で落として借金6で折り返し。巻き返しに向けて堂林の一日でも早い復帰が望まれるが、無理は禁物なだけに首脳陣は頭を悩ませそうだ。