巨人が30日、平成最後の公式戦なった中日戦(東京ドーム)の試合前に豪華な始球式を行った。

 平成の球史で今も「国民的行事」として語り継がれる平成6年(1994年)の「10・8決戦」(巨人―中日戦、ナゴヤ球場)でマウンドに立った巨人OBの槙原寛己氏(55)と斎藤雅樹氏(54)、桑田真澄氏(51)がリレー形式で登板。捕手も当時バッテリーを組んだ村田真一氏(55)が務めた。

 この「10・8決戦」は94年シーズンのセ・リーグで巨人が同率の首位に並んでいた中日を10月8日の最終戦で破り、リーグ優勝を決めた劇的な試合。当時の試合と同じように槙原氏が“先発”し、斎藤氏、桑田氏と順にマウンドへ上がり、1球ずつ現役時代をほうふつとさせる力強いボールを村田氏の構えるミットへ投げ込むと、場内は大歓声に包まれた。

 槙原氏は「いい経験をさせてもらった。うれしかったし、楽しかった。当時のVTRを見て思い出すこともあった」。斎藤氏も「大変光栄。久しぶりに集まって同じマウンドに立ててうれしかった」とコメント。桑田氏は「感動しかない。このメンバーで集まると楽しい気持ちになる。楽しく投げることができた」と述べ、村田氏も「感謝の気持ちでいっぱい。景色が懐かしかった」と振り返った。