米スポーツサイト「ジ・アスレチック」は1日(日本時間2日)に米大リーグ機構前コミッショナーのバド・セリグ氏がドジャースの金満補強を批判し、サラリーキャップ制導入を訴えたと報じた。セリグ氏は今年のワールドシリーズを球団創設58年目で初制覇したブルワーズで1970年にオーナーに就任。98年7月から2015年1月までコミッショナーを務めた。

 今年のワールドシリーズ(WS)は低予算球団の対決で、米データサイト「スポットラック」によると、ブルワーズが19位、レイズが28位だった。同サイトによると「ブルワーズは過去23年間で最も年俸総額の低いWS優勝チーム」という。これにより、年俸が低くても勝てることを証明し、戦力均衡のために年俸総額の上限を定めるサラリーキャップ制導入を主張してきたMLB、オーナー側に「導入の必要はないのでは」冷や水を浴びせる形となった。

 しかし、ブルワーズのWS出場が1982年以来だったことから、セリグ氏は「優勝するまでに44年もかかったのに本当にそんな結論を出すのか?」と反論。年俸総額3億3932万ドル(約534億円)で2位のドジャースの金満補強をぶった切った。

「ドジャースは私の好きな表現で言えば『酔っ払いの船乗り』のようにお金を浪費してきた。意見が分かれるのは理解できるが、私は(サラリーキャップ制は)正しいと思う」

 ドジャースは何も考えずに大金を使っているとやゆしたのだ。20年以降の7年で3度のWS制覇は「優勝を買っている」との批判がつきまとう。ナ・リーグ優勝決定シリーズではブルワーズに全て逆転で4連敗と限界を露呈したが、1年だけの結果で年俸格差はないと判断できるものでもない。サラリーキャップ制は新労使協定を巡る交渉で最大の争点とみられる。ロックアウトが確実視されているなか、どういう形で決着するのか見通せない。