ノア25日の両国大会で、GHCヘビー級王者の内藤哲也(44)が「N-1 VICTORY」覇者・OZAWA(30)の挑戦を退け、初防衛に成功した。王者と覇者の頂上決戦を制した一方で、自ら掲げた古巣・新日本プロレスとの観客動員対決は〝完敗〟。内藤はそれを潔く受け入れた上で、あえてノアの東京ドーム大会開催という新たな目標を掲げた。
試合は両軍のセコンドが入り乱れる大乱戦となった。OZAWAの猛攻にさらされた内藤だったが、最後はデスティーノで逆転勝利を収め、代名詞の「デ・ハ・ポン!」大合唱で大会を締めた。
手放しで勝利を喜べない理由がある。内藤は12日に行われた古巣・新日本プロレスの両国大会と観客動員での勝負を宣言していた。結果は新日本の6422人に対しノアが4253人(いずれも主催者発表)。「見事なまでの完敗だよ」と認めた上で「この差をちゃんと見た上で、これからノア、もっと上を目指そうよ。俺が先頭に立ってノアをその高みまでお連れしますよ」と誓いを新たにした。
さらに内藤は大会後に取材に応じ、具体的な目標に言及。「遊び半分でノアを業界ナンバーワンにすると言ってるわけではないですから。それを目指す上で最低限の目標としては、東京ドーム大会を掲げたいですね。今のプロレス界では新日本しか開催できていないですけど、かつてはノアの方が東京ドームにお客さまを入れていた時代もあったわけで」と目を輝かせた。
2023年2月の東京ドーム大会は武藤敬司の引退興行だったこともあり、内藤は「あれは飛び道具みたいなものです」とノーカウントを主張。2005年7月以来となる純粋なノアとしての東京ドーム大会開催を掲げた。
両国クラスの会場が満員になっていない状況で、ドーム興行を目指すのは現実問題として難しい。だが、内藤は「そんなこと言ったら新日本にもそういう時代はあったわけで。それでもドームを連続開催できたのは、ブランド力もあると思うんですけど…。俺は両方の団体に参戦した上で、そこまでの差があるとは思っていないんです。何か一つのキッカケ、それぞれの意識の持ち方だったりで差が埋まるかもしれないと思ってますよ」とキッパリ。
さらに「他団体に頼るのは好きじゃないけど、そんなこと言ったらまあ俺も外敵ですからね。ノアは大きな海外団体とも協力関係にあるし、夢のカードを提供できる力は十分にあるんじゃないですか?」と、団体のポテンシャルに太鼓判を押した。
もちろんノアとしても東京ドーム大会復活は大きな目標の一つだ。武田有弘取締役は「そこを目指すのは当然だと思うんです、ビジネスとして」と断言。「まずは各大会ごとに伸びしろを見せていくこと。たどり着くには、首都圏のアリーナクラスの次に、地方都市でビッグマッチをやれるようになってからでしょうね。今の若い選手に知名度、集客力、実績が揃った時には是非やりたいと思ってます」と明確な課題を口にした。
制御不能なカリスマは、ノアを東京ドームへ連れていくことができるのか。勝利と敗北を同時に味わった日に、内藤の新たな戦いが始まった。













