柔道のカナダ代表として2024年パリ五輪女子57キロ級を制した出口クリスタさん(30)は、第2の人生も全力で駆け抜けている。25日に行われたウルフアロン杯(葛飾区民秋季柔道大会)に特別ゲストとして参加し、熱い思いを明かした。

 21年東京五輪100キロ級金メダルで、現在はプロレスラーとして活躍するウルフアロン(新日本プロレス)の冠大会にオファーを受けて出席。ウルフの厚意で引退試合と題した子供たちとの真剣勝負では、出口さんが8戦全勝を飾った。試合後に取材に応じ「1試合って聞いていたのに、8試合になっていた。許せないし、準備ができていなかったけど、楽しかった」と笑い飛ばした。

子供たちを指導したウルフアロン(中)と出口クリスタさん(右)
子供たちを指導したウルフアロン(中)と出口クリスタさん(右)

 ウルフは柔道の普及に意欲的で、出口さんも深く共感。自身も故郷・長野で子供向けの大会「THE FIRST STEP」を25年から開催している。「大会を運営するのはこんなに大変なのかと知った」と難しさを口にしながらも、スポンサー集めに奮闘。実際に出口さんが企業に足を運んで熱意を伝えることもある。「自分の利益じゃなくて後進を育成したいし、頑張っていきたい」と意気込み「アロンには今年は難しいだろうけど、来年は柔道着を着て来てもらわないとね」とラブコールを送った。

 この日のトークイベントでは、ウルフが出口さんにプロレス転向を勧める場面もあった。出口さんは「プロレスが優しい世界じゃないのはわかっているので、軽い気持ちではやるとは言えないし、興味があるとは軽々しくは言えない。簡単に言うなよって(笑い)。ちょっとキツいし、そこまでの覚悟はない」と否定。今後も柔道に軸足を置きながら、活動していく意向を示した。

 ただ、プロレス観戦には興味を抱いている。ウルフに対して「まだ見に行けていないので、ここまで来たら逆にめっちゃ特別な時の試合を見に行きたい」とチケットの手配を要望。リングの外から同級生の活躍を願っている。