総合格闘技(MMA)ファイターの石井慧(39)が現役復帰を決めた。2024年3月に本紙上で引退を表明したが、それから約2年がたち再びリングに上がることを決断。すでにコンバット柔術とレスリングの試合に出場した石井が、MMA復帰を見据える胸中を語った。

 石井は7月、ロシア・モスクワで元PFL王者のオレグ・ポポフ(ロシア)と顔面以外への打撃が認められるコンバット柔術で対戦。判定0―3で敗れたがブランクを感じさせない動きを見せると、9月にはトルコ・イスタンブールで元UFCファイターのトッド・ダフィー(米国)とフリースタイル・レスリングで対戦した。

 現在拠点を置く米オースティンから国際電話で取材に応じると、近況を「無職ですね。普段? 堤防のベンチに座ってボーっとしています」と相変わらずの調子で説明する。そんな中、今年コンバット柔術とレスリングの試合を行った理由を「自分自身、映画に出たりとかしたんですけど、小さい時から競技というか試合をずっとしてきたので…。何か満たされないというか、物足りないものがあったんです」と告白した。

 今後はMMA復帰を視野に入れているとして「ずっと復帰したいなと思ってたんですけど、おととしに首の感染症の手術をしてから、体調がなかなか戻らなくて時間がかかったんです」と振り返る。さらに「だから7月は半分強行突破というか、手術から2年たったらどれだけ体調が戻ってなくてもやるって決めていたんで。それでやった感じです」と話した。

 敗れはしたものの元PFL王者と渡り合ったことに「〝これならできるんじゃないかな〟っていう感じで手応えはつかんだんで。100%じゃないと言ったらそうかもしれないし、もう100%に戻ることはないのかもしれない。それでも現時点で自分のできることはできたという感じです」と自信を口にする。その上で、MMA戦への復帰について「自分の中で、選手としてもう最終章に入ってると思うんで。悔いのないように戦いたいなと思います」と力を込める。

 その復帰戦の場を問われると「ロシアでやろうかなと思っています」と意欲だ。一方で、日本での試合については「円安ですからね、今…」と言葉を濁した。何かと話題を集める2008年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの〝最終章〟の行方や、いかに…。