立ち技はこれが見納めとなりそうだ。MMAファイターの石井慧(36)が、立ち技格闘技「K―1」の年間最大興行「K’FESTA.6」(3月12日、東京・国立代々木競技場第一体育館)での京太郎戦に向けて、並々ならぬ思いを語った。
2021年からK―1に参戦した石井は「ロード・トゥ・京太郎」を掲げ、判定による2連勝の末に昨年4月には無差別級トーナメントに参戦。1回戦で実方宏介にKO勝ちを収めたが、ケガにより準決勝の棄権を余儀なくされた。その後、プロボクシングでの1勝1分けを挟んでから今回、K―1に再び参戦。熱望していた京太郎戦が実現した。
まず石井は6日の「3150ファイトVol・4」(エディオンアリーナ大阪)でハン・チャンス(韓国)戦で引き分けた後「もうこれで最後にします、ボクシング」とした真意に言及。
「石井の代わりに私、河童のタドコロが対応させていただきます」と意味不明なことを口走ってから「(ボクシングをやっていると)総合格闘技をやる時間がないっていうのが正直あるんですよね。だから今回、勝っても最後のつもりでした」と説明。「でも挑戦する姿とかを見せられて、それは良かったと感じています」と振り返った。
さらにK―1も、今回の一戦を節目にするつもりだ。石井は「年齢的なこともあるし、目標である京太郎戦も実現しましたし、立ち技はひとまず〝引退モード〟です。この後は総合格闘技集中モード。今年は総合で3試合はしたい」と表明した。
立ち技ラストマッチとなる京太郎戦は、石井にとって大きな意味を持つという。同い年であり、K―1やボクシングで結果を残している相手だけに「戦えば通じ合うものが必ずあると思うんで、その思いがK―1自体にも少しでもプラスになればと思います」と意気込んだ。
京太郎については「まさに百戦錬磨。京太郎選手にしかつくり出せない空気感があると思うんですよ。例えるならミシュラン3つ星店のスープです。グッと凝縮していて、一口飲んだだけで人間力が上がるような…」と分かるような分からないような例えで話をややこしくすると「この試合を経ることで、僕自身、格闘家プラス人間として進化すると思います」と拳を握った。
最後に石井はボクシングでの引き分けの結果とK―1への再参戦を、師匠であるミルコ・クロコップに報告していないことを告白。「ミルコ、怒ってると思います。報告を待ってるのに連絡が来ないから。でも、怒ってるとか、そういうやり取りができるから、人間っていいなあって思うんですよ。河童の僕からしたら」と笑顔を見せると、自身の頭をなでながら目黒川方面に姿を消した。












