怒り心頭だ。愛知・名古屋アジア大会の柔道は9月30日から10月3日に実施されるが、世界選手権(アゼルバイジャン・バクー)は4日に開幕。異例のスケジュールには関係者から不満の声が上がっている。

 柔道会場の愛知国際アリーナには多くのファンが来場。大会関係者から「柔道の前にやっていたバスケットボールより多くの観客が来ていた」との声も上がるほどの盛況ぶりを見せている。しかし、世界選手権直前ということもあり、阿部一二三、詩(ともにパーク24)ら第一線級の選手はアジア大会を回避。柔道関係者は「日本開催だし、本当はベストメンバーを出したかった」と肩を落とした。

 なぜこのような事態が起きたのか。国際柔道連盟(IJF)は2025年10月末に、突如26年世界選手権のスケジュールを変更すると公表。当初予定されていた7月中旬から約3か月ずれ込んだ。アジア大会は2年以上前にスケジュールが決まっており、変更は不可能。IJFによる突然の変更劇に、強化部サイドは混乱に陥ったという。

 日本連盟の強化関係者は「仕方ない面もあるけど…」と前置きした上で、IJFの対応を痛烈に批判した。「柔道のアジア大会については、完全にアジア連盟(JUA)がナメられていると思う」とバッサリ。

 さらに「アジア大会の日程がわかっているのに、10月に変更されている。IJFに異議を唱えた人もいるかもしれないけど、正直現場レベルだと何も変わらない。上の立場の人がきちんと言わないとだし、例えば欧州の大きな大会と世界選手権が直近だったらかぶせないはず」と声を大にした。

 世界選手権の成績によって得られる世界ランキングポイントは、28年ロサンゼルス五輪の出場枠やシード権の獲得につながる一戦。アジア大会と天秤にかけ、苦渋の決断を下した選手の心情を考えると、日本連盟の関係者も憤りを隠せないようだ。